中小企業診断士の資格取得! 地方公務員なら試験なしの優遇措置を受けられる

中小企業診断士とは

経営コンサルタントを名乗るのに、資格は必要ありません。とはいえ、資格を持っている方が、顧客からの信頼を得やすくなります。中小企業診断士とは、経営コンサルタントが取得することができる、国内唯一の資格なのです。

中小企業診断士の資格を取得する過程で、企業の経済資源であるヒト、モノ、カネ、そして、情報に関する知識を身につけ、俯瞰的に見ることができるようになります。さらに、ロジカルシンキングのスキルを身につけて、問題に対して論理的に思考を整理し、解決策をわかりやすく伝えることができるようになるのです。

中小企業診断士の資格を取得することで、経営に関する幅広い知識を得ることができます。その知識は、業種や職種、部門を問わずに活かすことが可能です。希望する部門への異動や、昇進や昇格も期待でき、なかには、資格手当が支給される企業もあります。勤務先でのスキルアップだけではなく、独立開業を目指すことも可能な資格です。



資格取得の流れ

中小企業診断士の資格を取得する流れには、優遇を受けることができる公務員の場合と、そうではない一般の場合があります。さらに、一般の人が資格を取得するときには、二通りの方法があるのです。ここでは、中小企業診断士の資格取得の流れについて、一般の場合と公務員の場合についてそれぞれ説明します。

■1. 一般の場合
中小企業診断士は、中小企業支援法によって定められ、経済産業大臣によって登録される国家資格です。年齢や学歴などの受験資格は、特にありません。公務員ではない一般の人が資格取得を目指すには、二通りの方法があります。

どちらの場合も、まず、中小企業支援法に基づく経済産業大臣指定試験機関である一般社団法人中小企業診断協会が、実施する第1次試験に合格をする必要があります。

第1次試験の試験科目は全部で7科目、毎年8月上旬の土日2日間にわたって実施されます。1日目は「経済学・経済政策」「財務・会計」「企業経営理論」そして、「運営管理(オペレーション・マネジメント)」の4科目です。

2日目に実施されるのが、「経営法務」「経営情報システム」さらに、「中小企業経営・中小企業政策」の3科目で、全部で7科目になります。試験は、多肢選択式の筆記試験で行われ、科目合格制です。科目合格の有効期限は、3年間になります。

第1次試験に合格をすると、2つのルートに分かれます。1つ目は、第2次試験を受験し、合格するルートです。第2次試験では、中小企業の診断及び助言に関する実務の事例の4科目について、筆記試験と口述試験が行われます。

第2次試験に合格して15日以上の実務補修を受けると、中小企業診断士として登録されるのです。

もうひとつは、1次試験に合格した後、養成課程を修了して診断士としての登録を受けるルートです。養成課程は、中小企業基盤整備機構または、登録養成機関が実施しています。中小企業診断士として登録後は、5年ごとに更新が必要です。

■2. 公務員の場合
中小企業診断士を目指す公務員に向けて、中小企業事業団が実施しているのが「中小企業大学校」の養成課程です。この課程を修了することで、診断士として登録することができます。「中小企業大学校」の養成課程は、一般の人が第1次試験に合格した場合に受けることができる「登録養成機関が実施する養成課程の修了」に該当するものです。

通常は1次試験の合格者だけが対象になりますが、都道府県公務員の場合は、1次試験が免除されます。これが、中小企業診断士の資格取得における公務員の優遇措置です。

中小企業診断士の試験は、約半年から1年がかりで受験する人が多く、試験の難易度も高いとされています。平成27年度の1次試験の合格率は、26%でした。ところが、都道府県公務員の場合は、試験が免除されるため時間をかなり節約して資格取得が可能となります。

中小企業大学校の養成課程を修了するのに1年かかりますが、それでも、かなり効率よく資格取得ができるといえるでしょう。

なぜ公務員に中小企業診断士の資格が人気なのか?

中小企業診断士の資格は、なぜ、公務員に人気があるのでしょうか。ここでは、その理由について、説明します。

■1. 中小企業庁での業務に役立つから
中小企業庁は、現在活動中の中小企業やこれから事業を起こそうとしている人を、さまざまな角度から支援する対策を行っている行政機関です。中小企業診断士の資格は、中小企業庁での業務を行ううえで、役に立ちます。

また、公務員が地域復興にかかわる仕事に取り組むときにも、中小企業診断士の知識を活かすことができます。さらに、地元の中小企業の活動にも、知識を役立てることができるのです。公務員は、業務に役立てるために中小企業診断士の資格取得を目指す人が多くいます。

■2. 定年後に備えておけるから
2019年現在、公務員の定年は60歳。2021年には、65歳まで延長可能となる見通しです。「人生100年時代」といわれるなか、定年後の安定収入を得るための働き方が注目されています。中小企業診断士は、人気も難易度も高い資格です。


その資格が、公務員でいる間ならば、無試験で得ることができます。そのため、定年後の仕事として、在職中に資格取得をしておこうと考える人が多いのです。公務員の副業解禁が進むなか、すぐに仕事に従事するかは別として、中小企業診断士の資格取得を目指す人が増えています。

中小企業診断士の資格取得時に知っておきたいポイント

中小企業診断士の資格取得時には、知っておくべきポイントがあります。ここでは、その3つのポイントを紹介します。

■1. 5年毎の更新要件を満たさなければならない
中小企業診断士の資格は、5年ごとに更新が必要です。更新のためには、ふたつの要件をみたさなければなりません。要件のひとつは、「知識の補充」です。「理論政策更新研修」または、「論文審査」を5年で5回受ける必要があります。ふたつ目の要件は、「実務の従事」です。これは、実際に企業に対してコンサル業務を行わなくてはなりません。

1日1ポイントとして、5年で30ポイント貯める必要があります。自分で実務従事先を見つけた場合は、コンサル料をもらえる可能性もあるでしょう。しかし、従事先を見つけられない場合は、中小企業診断協会からの紹介やマッチングなどを利用して、有料で探すことになります。

いずれにしても、公務員としての仕事をしながら、講習や実務従事のために時間を作る必要があります。

■2. 資格の維持費がかかる
中小企業診断士の資格を維持するためには、費用がかかることにも注意が必要です。5年ごとの更新に必要な「知識の補充」要件ですが、「理論政策更新研修」と「論文審査」には、どちらも1回6000円の費用がかかります。これを5年で5回受ける必要があるため、トータルでかかる費用は30000円です。

ふたつ目の要件である「実務の従事」については、中小企業診断協会からの紹介を受ける場合、協会への入会費と年会費、紹介料などがかかります。協会の入会費や年会費などの金額は都道府県によって異なりますが、例えば、東京都の場合は入会金が30000円、年会費が50000円です。

また、実務の従事マッチング大会の参加費は、2000円かかります。

実務従事先を自分で見つける場合、このような費用はかかりません。ただし、知識の補充要件にかかる費用は、必ず必要です。

■3. 休止制度をうまく活用する
せっかく資格を取得しても、公務員として働きながら更新に必要な要件を満たすことは、現実的には簡単ではありません。そのため、中小企業診断士の資格を取得したにもかかわらず、更新せずに失効してしまう人もいます。

しかし、有効期限満了前に休止届を提出すれば、最長で15年間、業務を停止して有効期間の経過を止めることができるのです。まとまった休みが取れたときや退職したときなど、再開したいときに再開届を提出すれば、また、中小企業診断士として働くことができます。休止中であっても、診断士としての知識を公務員の仕事に活かすことは可能です。

中小企業診断士は公務員の優遇が受けられるうちに取っておこう

中小企業診断士の資格は、何年もかけて取得するのが一般的です。しかし、公務員の場合、養成課程を受ける必要はありますが、試験が免除されるので時間的にかなり有利になります。

さらに、休止制度を利用すれば、更新せずに資格を保持しておくことも可能です。休止中であっても知識を仕事に活かすことができるため、取れるうちに取っておくのがおすすめです。


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