今、よさこい祭りに欠かせない鳴子やメダル作りがピークを迎えています。
「濱長花神楽」の今年の鳴子は…料亭のお座敷遊びに使う三味線の形をしています。
こんなチームこだわりのユニークな鳴子作りを行っている高知市の工房を取材しました。

障害者の就労支援を行う高知市越前町の「小高坂更生センター」。
鳴子の工房があり、今、製作の最盛期です。

(川辺世里奈リポート)
「工房は木の香りがしています。こちらにある木の板を大きな機械で鳴子の形にカットします。丁寧にやすりで削ったら、お馴染みの鳴子の形になるんです」

今年は県の内外や海外の100チーム以上から発注がありました。
「(チームの人数が)150人MAXのチームさんが今年はかなりたくさんあるように思います。なんだか実感として、注文もコロナ禍前とほぼ同じくらいきてるんじゃないかなと期待感があります」と話すのは、小高坂更生センター・木工部の友村正子部長です。

使っているのは県産のヒノキ。15人ほどが手作業で1日200組を作っています。

(友村さん)「鳴子の形をした1枚の皮になります」
(川辺アナ)「えー!ペラペラ鳴子じゃないですか」
(友村さん)「鳴子を作る工程って22〜23工程あるんですけど、傷が付きやすくて、傷をなくすために必ず1回裏表ひと皮むいて、傷をなくします」

”踊り子の顔を思い浮かべながら作る”という鳴子。
躍動感のある激しい振り付けが増えているため、部品が取れないよう、毎年接着剤を強度の高いものに変えているそうです。

三本の「バチ」を取り付ける作業では、穴の位置や大きさをそろえないと角度が合わず、いい音が出ません。

今年はパステルカラーや、チーム名を焼き印するデザインが人気だといいます。

センターの友村部長は「自分たちが作った鳴子を持って、目の前で踊っていただけるので、感動もひとしおだと思いますし、チームの皆さんには思いっきり力いっぱい踊っていただけたらと思っています」と語ります。

小高坂更生センターは今年、よさこい祭りに合わせて約2万組の鳴子を作るほか、よさこいチームのロゴマークがデザインされた缶バッジも製作中です。
約80チーム、6800個作る予定で、8月9日から12日まで「よさこい情報交流館」や「てんこす」など、高知市内5カ所でカプセルトイとして販売します。

お気に入りの鳴子を見つけたり、缶バッジでチームの“推し活”をしてみたり。
今年のよさこい祭り、皆さんはどう楽しみますか?