今シーズン、Tリーグに初参戦を果たした静岡ジェードが、28日 静岡県富士宮市の須藤市長を表敬訪問し、来シーズンの飛躍を誓いました。

静岡市の山間部オクシズを本拠地とする「静岡ジェード」は今シーズンからTリーグに参戦し、6チーム中4位という結果でした。

28日は河村水稀社長と監督を兼ねる森薗政崇選手がホームタウン協定を結ぶ富士宮市を訪れ、今シーズンの結果を報告するとともに応援へのお礼を伝えました。

静岡ジェード・森薗政崇 監督兼選手:
静岡にチームを作ってから、たくさんの人に支えてもらっているので、僕たち選手は勝利で恩返しを。運営は皆さんに楽しんでもらえる空間を作ることで恩返しを。たくさんの人にもらった物をお返していけるように頑張っていきたい

富士宮市ではホームの試合もおこなわれ、須藤市長は「本物の卓球を見て感動した」と活躍を称えていました。


静岡ジェード・森薗政崇 監督兼選手

静岡ジェードの森薗政崇 監督兼選手に、話を聞きたいと思います。

今シーズンはチームとしてTリーグ初参戦の1年でしたが、振り返ってみていかがでした?

静岡ジェード・森薗政崇 監督兼選手:
静岡ジェードのチームを作って1年目ということで、たくさんの不安はありましたが、たくさんの人に支えてもらえて、この1年は最高のシーズンになったと思います

初参戦初優勝!とまではいきませんでしたが、静岡ジェードは森薗監督を中心に今シーズン確かな一歩を踏み出しました。


Tリーグに新たな参戦したチーム


監督就任会見(2023年4月)

静岡ジェード・森薗政崇 監督兼選手(就任会見):
とにかく静岡ジェードは新しいことをして、静岡にいろいろな面で貢献していく。0から1、 新しいことをするということに、とにかくこだわりました

静岡市の中山間地“オクシズ”を拠点にした静岡ジェード。今シーズン、Tリーグに新たに参戦したチームの初代監督であり、中心選手としても活躍が期待されたのが森薗政崇でした。

リーグ初の監督兼選手(プレーイングマネージャー)。これまで伊藤美誠や、張本智和と共に日本一を果たした “ダブルスの名手”は、新天地・静岡でかつてない挑戦をスタートさせました。

静岡ジェード・森薗政崇 監督兼選手:
静岡ジェードというチームを本当の意味で、“おらが町のチームに”できるように、運営を進めていきたい


ジェードの由来は?

若手からベテランまで、集まったのは10人の精鋭。その彼らが地域密着で根付かせてきたのが “卓球文化の定着”でした。

チーム名の由来となった静岡市の鳥「翡翠(カワセミ)」のように、県内を飛び回ってきた卓球教室は、着実にファンの心を掴むと…。


静岡市中央体育館(2023年8月)

2023年8月の開幕戦。県卓球界の歴史が変わる1日を見届けようと、会場には長蛇の列が。

観客:
下田市から車で3時間かけてきました

観客:
監督兼選手の森園選手が楽しみです

チケット完売。会場には約1000人のファンが駆け付けました。

試合は1勝3敗で、日本のエース・張本率いる琉球に敗れはしましたが、歴史的な1勝が森薗真骨頂のダブルスでした。


都内(3月21日)

その後も開幕から破竹の6連勝!監督兼任ながら、選手としてもダブルス勝利数1位を記録するなど、参入初年度のチームを牽引した八面六臂の活躍が評価され、前期の男子MVPを受賞しました。

静岡ジェード・森薗政崇 監督兼選手:
本当にみんなが死力を尽くして良い成績が残せています。そんなみんなに僕個人で少しでも追い風になる賞が欲しかったので、狙っていた前期MVPが取れて本当にうれしい。僕1人で取れた賞ではない。本当にたくさんの人に支えてもらって取らせてもらった賞だと思っています。本当に静岡ジェードでこの賞がとれてうれしいです

今シーズンは8勝12敗の4位とプレーオフ進出は惜しくも逃しましたが、森薗自身はダブルスでの年間最多勝ペアに与えられる、ベストペア賞を受賞するなど、記録ずくめの1年となりました。

それでも…。

静岡ジェード・森薗政崇 監督兼選手:
僕は欲張りなので、全ての賞を狙っていきたい。(最優秀)監督の賞もベストペア賞そうだし、選手・監督として全ての賞をこれから先も狙っていきたい

国内最高峰のTリーグがスタートしてから6年、新進気鋭の県内クラブが新たな風を吹かせました。

野心と向上心に満ち溢れたカリスマと、“卓球王国・静岡”を築く戦いは、これからも続きます。


都内(3月21日)

静岡ジェード・森薗政崇 監督兼選手:
静岡ジェードの初年度としては“120点”。本当に最高の結果だったと思います。あとは静岡ジェード スポーツチームとしてどうやって地域と関わっていくか。どうやって僕たちの力で街を元気にしていくか、みんなに楽しんでもらうか。結果にもこだわった上で、皆さんと楽しくいろいろなことができたら思っています


練習風景

ー1年振り返ってどうですか?

静岡ジェード・森薗政崇 監督兼選手:
ダブルスは勝っていましたが、個人としては昨シーズン、シングルス0勝6敗なんです。今年はだいぶ成績が伸びましたが、その要因としてはいろいろな変化を加えたわけではありませんが、たくさんの人に支えてもらいその中で責任感もうまれて、「何とかして勝とう!」という思いで生活も変わって結果がついてきた感じです

ー監督権選手の難しさは?

静岡ジェード・森薗政崇 監督兼選手:
いろいろな人に心配されますが、実際は自分自身がしてきたことを選手にやるだけだと感じました。試合が終われば自分の映像をみて研究する。それを他の選手にもやってあげる。そこまで苦しくなく、むしろ楽しくやらせてもらっています

ー静岡市の中山間地“オクシズ”を拠点にし、監督就任会見では地域密着「おらが街のチーム」作り宣言もありましたが、地域の盛り上がりなど1年間どうでしたか?

静岡ジェード・森薗政崇 監督兼選手:
僕は10年間ドイツでプレーしてきましたが、そのときのアットホームの雰囲気が良かったので、どうしてもそういう雰囲気を日本に持ってきたくて、そういう所を意識してチームづくりをしてきました。静岡に引っ越してきて活動するようになり、いろいろな人に声をかけられて知ってもらえてすごくうれしいです


静岡ジェード・森薗政崇 監督兼選手

ー静岡で立ち上げるということで、磐田市出身の水谷隼 選手や伊藤美誠 選手にアドバイスをもらいましたか?

静岡ジェード・森薗政崇 監督兼選手:
元々、静岡の練習は伊藤選手と来ていました。伊藤選手とはダブルスで組んでいたので。その時から交流がある中で「あ、そうなんだ。がんばって」と2人ともドライでしたね。伊藤選手も静岡に来てほしいですね。簡単なことではないのですが、まずは男子チームを作って地域に根付いて基盤ができたら、ゆくゆくはそういったこともできたらいいなと思います

ーチームとして盛り上がることで、地元で活躍している選手が来るかもしれないですよね

静岡ジェード・森薗政崇 監督兼選手:
静岡ジェードを通じて静岡の卓球界、そしてスポーツを見てもらい皆さんに元気を届けられるように僕たちも頑張っていきたいと思います。静岡ジェードを若手選手の成長の場にということで選手たちの年齢層は低いですが、そういう選手たちがもっと強くなっていけるように環境も整えますし、来年以降もシーズンに臨んでいければいいなと思います

ー来シーズン、そして今後の目標は?

静岡ジェード・森薗政崇 監督兼選手:
今年達成できなかったプレーオフ進出がまず1番の目標です。その先には優勝を目指してみんなで頑張りますが、競技以外でもっと静岡ジェードを知ってもらう。卓球という競技を見てもっと楽しんでもらう。そういう空間づくりも目指して頑張っていきたいと思います

今後の活躍が楽しみです。来シーズンも活躍を期待しています。