東北電力は、再稼働を予定する女川原発2号機の使用済み核燃料を一時的に保管する「乾式(かんしき)貯蔵施設」を設置することにしました。施設は原発敷地内に設けるとして、宮城県や女川町など立地自治体に事前協議を申し入れました。この「乾式貯蔵施設」について解説します。
女川原発では使用済みの核燃料が、1号機から3号機の原子炉建屋内にそれぞれ設置されている「プール」に貯蔵されています。しかし、2号機が今年9月頃に再稼働することになり、2号機のプールは、再稼働後、4年ほどでいっぱいになる見通しです。
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そこで、敷地内の、原子炉建屋とは別の場所に新たに設置することになったのが乾式の貯蔵施設です。
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乾式貯蔵は、使用済み核燃料を金属製の筒形の容器に収納します。容器には燃料を69体収納でき、二重のふたで放射性物質を閉じ込め、空気の自然対流によって燃料を冷却するということです。
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この容器を鉄筋コンクリート造の建屋の中で保管します。
建設費は2棟合わせておよそ144億円の見通しです。
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この施設に移されるのはプールで18年以上冷却した核燃料で、東北電力は、あくまで敷地外の再処理施設に搬出するまでの一時的な貯蔵場所として位置付けていると説明しています。
ただ、搬出先や搬出の時期は決まっておらず、貯蔵期間も未定です。