2022年、最大震度6強の地震で、宮城県白石市内で東北新幹線が脱線した事故について、国の運輸安全委員会は28日、「脱線の原因は地震の揺れで車輪が浮き上がったためと推定される」と結論づけました。

2022年3月に発生した福島県沖を震源とする最大震度6強の地震では、白石市内で東北新幹線「やまびこ223号」が17両編成のうち16両が脱線し、乗客6人が軽いけがをしたほか、通常のダイヤに戻るまでおよそ2か月かかりました。

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国の運輸安全委員会が公表した事故の調査報告書によりますと、「やまびこ223号」は、全部で68ある車軸のうち60の車軸がレールから外れる「脱線」した状態でした。そのうち先頭車両などの10の車軸は、脱線した車輪がレールからずれるのを防ぐガイドが、レールを乗り越えてしまう逸脱状態だったということです。

こうしたことから脱線の原因は、地震の強い揺れで車輪が浮き上がった際にレールが横に移動し、車輪がレールを乗り越えたと考えられると結論づけました。

一方で、本震のおよそ2分前に起きた地震で緊急停止していたことや、逸脱防止機能の多くが機能したことで「被害拡大を防止できたと考えられる」としています。