大人から子どもまで幅広い世代に親しまれるオレンジジュース。このオレンジの主要な生産国ブラジルの不作などにより、店頭での販売価格が高騰し一部で品薄になっています。
1年前から値上げに
スーパーマーケットの飲料コーナーに並ぶオレンジジュース。仙台市内のスーパー「サン・マルシェ荒井店」ではおよそ1年前から値上げが続いているといいます。
サン・マルシェ荒井店 大久保俊洋店長:
「10円から20円程度上がっているような感覚です」
大手飲料メーカーのアサヒ飲料は「バヤリースオレンジ」の1.5リットルサイズの販売を一時休止しています。人気商品なだけに店側にとっても痛手だといいます。
サン・マルシェ荒井店 大久保俊洋店長:
「こちらが当店の飲料コーナーになります。こちらにバヤリースのオレンジがありましたが、いま販売休止ということで、別な商品で差し替えで対応しております」
消費者も品薄を実感しています。
買い物客:
「ここに来て、ないんじゃないかなと思っていたら、(オレンジジュースが)あったからびっくり。」
「職場でもオレンジジュースを使う場面があるんですけど、代用品とかどうしようかと困っている。オレンジジュースなくなったらちょっと寂しい」
ブラジルでの不作が…
背景には、円安やオレンジの主要な生産国、ブラジルでの不作による世界的な果汁不足があります。
日本果汁協会によりますと、オレンジの輸入果汁の価格は去年、1リットル当たり491円と、ここ数年上がり続けています。
この店では、仕入れ値の上昇を受け販売価格を上げていますが、今後もこうした状況が続く場合は臨機応変に対応していきたいとしています。
サン・マルシェ荒井店 大久保俊洋店長:
「低果汁の商品の販売を増やしたり、(他の味の)アイテムを増やしたりすることで対応しております」
一方、みやぎ生協幸町店です。
南真央記者:
「スーパーのジュース売り場に来ています。同じメーカーのオレンジジュースとグレープフルーツジュース。これらはもともと相場が同じくらいということですが、いまは、オレンジジュースの方が100円以上値段が高くなっています」
みやぎ生協では、国内飲料メーカーのオレンジジュースのほか、独自ブランドで開発したブラジル産のオレンジジュースを販売しています。
今のところ欠品は生じていないものの、ブラジル産の不足をふまえ独自ブランドの商品はイスラエル産などとブレンドして販売しています。また、国産の柑橘類を使ったジュースの販売にも力を入れていくことにしています。
日本果汁協会によりますと、ブラジル産の不作で輸入量が大きく減少し国内の在庫も減って、供給不足に陥っているということです。加えて、円安の影響などで日本が他の国に「買い負け」の状況になっているということです。