自民党派閥の裏金事件に端を発した政治資金規正法の改正案について、与野党の論戦が本格化しています。こうした中、19日開かれた自民党県連の大会で、会長の伊藤信太郎衆院議員は、大きな信頼を損なう状況と陳謝し、県議からは政治改革を求める声が相次ぎました。

政治資金規正法の改正をめぐり20日、衆議院予算委員会が開かれました。今国会に自民党、立憲民主党などの野党、それぞれが改正案を提出しています。

立憲民主党 野田佳彦元総理:
「やっぱり内容一番薄過ぎると思います。『顔を洗って出直してこい』と、たんかを切りたくなるくらいです」

立憲民主党 野田佳彦元総理

岸田総理:
「政治家の責任の強化、透明性の強化など再発防止に向けて、実効的な案を提出することができたと」

岸田総理

与野党の議論が本格化するなか19日、自民党県連大会に出席した宮城3区選出で安倍派の西村明宏衆院議員。派閥の裏金事件をめぐり、政治資金収支報告書に554万円の不記載があり戒告の処分を受けています。

大会は、その事件への謝罪から始まりました。

TBC

自民党県連会長 伊藤信太郎衆院議員:
「政治資金の問題で国民の皆さまに、そしてまた党員の皆さまに大きな信頼を損なう状況になっていることを深く深くおわび申し上げます」

自民党県連会長 伊藤信太郎衆院議員

県連会長の伊藤信太郎衆院議員は、およそ350人の党員らに裏金事件を陳謝しました。また、小野寺五典衆院議員も党として反省の姿勢を示しました。

小野寺五典衆院議員:
「今すべきは、反省すべきところをしっかり反省し、国民の皆さまに頭を下げ、心の底からこの国のために働く。そして愚直に一歩一歩前に進む」

小野寺五典衆院議員

一方、処分を受けた西村議員は、終始無言のままでした。

TBC

出席した県議は党員の声を受け止め政治改革をと求めました。

佐々木幸士県議:
「我が党は各所で厳しい批判を受けており、全くもって遺憾に堪えない状況。党が一丸となって政治改革や党改革を断行していくことを強く求める」

また、高橋伸二県議会議長は、大変な局面に置かれている時こそ一致結束して政治の刷新に取り組むよう求めました。こうした地方の声を反映できるのか、国会議員の実行力が問われそうです。