2021年4月を振り返ると、キーワードは「記録的」です。桜の開花・満開は、記録的に早い所が多く、統計開始以来、最も空気が乾燥したり、「記録的短時間大雨情報」が発表された所も。台風2号は、この時期としてはかなり珍しく「猛烈な」勢力に発達して、長寿台風に。また、全国で今年初の「真夏日」や、東京で今年初の「夏日」になり、黄砂が観測されるなど、天気の話題が盛り沢山でした。5月は、どうなるのでしょうか。

記録的に早い 桜の開花・満開

画像A

4月といえば新年度の始まりで、平年ですと、桜が咲き誇る所が多い時期です。ただ、今年の4月は「桜の開花や満開が、記録的に早い」という所が多くなりました。
1日には、長野と徳島で桜が満開を迎えました。長野では、統計開始以来、最も早い満開でした。4日には秋田で、統計開始以来、最も早く、桜が開花。桜前線は東北北部を北上し、北海道へ渡りました。22日には札幌で、統計開始以来、2番目に早く、桜が咲きました。29日には旭川から、平年より6日早く、桜開花の便りが届きました。

全国で今年初の「真夏日」 東京は今年初の「夏日」に

桜がいつもの年よりも早く咲いた原因の一つは、春の「気温の高さ」です。今年の4月の平均気温は、平年並みか高い所が多くなりました。
そんな中、21日の最高気温は、大分県日田市で30.7℃、熊本県菊池市で30.4℃、熊本県山鹿市で30.1℃と、全国で今年初めて、最高気温が30℃以上の「真夏日」になりました。
同じ日、東京都心では25.2℃まで気温が上がり、今年初めて最高気温が25℃以上の「夏日」になりました。なお、東京都心では、去年(2020年)初めて「夏日」になったのは、5月1日でした。

記録的に空気が乾燥 黄砂やひょうも

この4月、記録的だったのは、気温が高いことによる、桜の開花・満開だけではありません。4月としては記録的に、空気の乾いた所もありました。
22日は、栃木県奥日光で、湿度が4%まで下がり、23日には、長野県松本市と木曽町でも、最小湿度4%を観測しました。松本市では、観測史上、年間を通して最も低い値でした。
また、乾いた空気に包まれた中、大陸からは、黄砂が飛んできました。17日は福岡で、18日には那覇で黄砂が観測されました。視程(水平方向での見通せる距離)は、どちらも10キロメートル以上でした。黄砂は春に観測されることが多く、「春の使者」とも呼ばれます。
一方、北海道では、4月もまだ、上空の寒気の影響を受けました。札幌では25日、直径5ミリの「ひょう」を観測しました。

沖縄に「記録的短時間大雨情報」

さらに、記録的な大雨になった所もありました。
2日は、沖縄付近に停滞した前線に向かって、大雨のもとになる「暖かく湿った空気」が流れ込んだため、沖縄本島地方で局地的に雨雲が発達しました。
レーダーの解析で、沖縄県名護市西部付近では、2日3時20分までの1時間に約110ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、「記録的短時間大雨情報」が発表されました。また、恩納村付近(3時30分までの1時間に120ミリ以上)、名護市東部付近(3時30分までの1時間に約110ミリ)、宜野座村付近(3時30分までの1時間に約110ミリ)でも、猛烈な雨が降ったとみられ、それぞれ「記録的短時間大雨情報」が発表されました。

台風2号 一時的に「猛烈な」勢力 記録的な長寿台風に

画像E

沖縄は、大雨だけでなく、記録的な台風2号の影響も受けました。
14日3時、カロリン諸島で発生した台風2号は、17日21時、フィリピンの東で、一番上のレベルの「猛烈な」台風に発達しました。ここ40年あまりで、年明けから4月までに「猛烈な」勢力まで発達した台風は、今回の台風2号を含めると4個程度で、今回は、この時期としては比較的珍しく、発達した台風でした。また、中心気圧は18日3時に895hPaまで下がり、5年ぶりに900hPa未満となりました。
台風2号は、25日9時、日本の南で温帯低気圧に変わりましたが、発生から温帯低気圧に変わるまでの日数が11日6時間と、長くなりました。4月に台風寿命が10日間を超えたのは、2004年台風1号以来、17年ぶりのことでした。(今回の台風2号の勢力などは、速報値です。)
この台風2号の影響で、沖縄は風が強まり、波が高くなりました。北大東空港では、23日と24日、2日連続して、最大瞬間風速30.9メートルを観測しました。

5月はどうなる? 沖縄・奄美の梅雨入りは?

画像F

明日から5月。5月の天気や気温は、どうなるのでしょうか。
気象庁が発表した最新の1か月予報によりますと、天気は周期的に変わる所が多いでしょう。
5月といえば、沖縄や奄美では雨の季節を迎える時期で、平年ですと、沖縄の梅雨入りは5月9日ごろ、奄美の梅雨入りは5月11日ごろです。ただ、沖縄・奄美では、今年5月8日〜14日の週は、湿った空気の影響を受けにくい時期があり、平年に比べ、曇りや雨の日が少なくなりそうです。このため、梅雨入りが遅れる可能性があります。
そして、気温は、1日〜7日の週は、北海道や東北では「平年より低い」、関東甲信〜九州は「平年並みか低い」でしょう。8日〜14日は、全国的に平均気温が「平年並み」の予想です。ただ、5月らしい清々しい時期は長続きしません。15日以降は、北海道から九州では「季節先取りの暖かさ」や「季節先取りの暑さ」になりそうです。
この5月は、天気も気温も、変化が大きくなるでしょう。2週間天気で、天気予報や予想気温をこまめにチェックして、服装選びなどに、役立ててください。