台風2号は沖縄付近で動きが遅くなるため、沖縄は荒天が長く続く恐れ。また、台風周辺から本州付近の梅雨前線に流れ込む暖かく湿った空気の影響も長引く恐れがあります。梅雨入りした九州北部から東海に加え、九州南部や関東甲信、北陸にも断続的に活発な雨雲がかかり、雨量が多くなる恐れがあります。

台風2号 沖縄付近で動き遅く

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29日(月)15時現在、大型で非常に強い台風2号はフィリピンの東を北西へ進んでいます。

台風は31日(水)は強い勢力で宮古島や石垣島など先島諸島に接近するでしょう。沖縄の沿岸の海域では大しけとなり、先島諸島では暴風となる恐れがあります。高波や暴風に警戒してください。沖縄付近で台風の動きが遅くなるため、沖縄では高波や暴風が長く続く恐れがあります。また、今週後半には暴風に加え、台風の活発な雨雲もかかり、大荒れの天気となる可能性があります。

台風と梅雨前線 大雨に警戒

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29日(月)、九州北部や四国、中国地方、近畿、東海が梅雨入りしたとみられると発表がありました。広く大雨シーズンに突入しています。

今回のように「台風と梅雨前線」のパターンは大雨になりやすい気圧配置です。本州付近に延びる梅雨前線に向かって台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込み、梅雨前線の活動が活発化しやすくなるためです。さらに今回の台風は動きが遅いため、台風周辺から梅雨前線に流れ込む暖かく湿った空気の影響が長引く恐れがあります。

今夜から30日(火)午前中にかけても梅雨前線の影響で九州から東海は活発な雨雲がかかり、雷を伴って激しい雨の降る所があるでしょう。31日(水)から6月1日(木)は梅雨前線がいったん南下し、雨は小康状態となりますが、油断はできません。2日(金)から4日(日)頃は前線が西日本から東日本付近に再び停滞し、活発な雨雲がかかるでしょう。九州から関東甲信、北陸を中心に雨が長引き、雨量が多くなる恐れがあります。土砂災害や河川の増水、低い土地の浸水に注意、警戒が必要です。

また、台風2号は2日(金)には進路を東よりに変える予想です。4日(日)以降の進路の予想はまだはっきりしませんが、海外などの予測モデルではそのまま東よりに進路をとるものが多くなっています。本州の近海の海面水温はまだ低いため、台風でなくなる可能性がありますが、熱帯由来の暖かく湿った空気を運びこむ恐れがあり、油断できません。今後も最新の台風情報や気象情報に注意が必要です。

激しい雨とは?

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激しい雨は、1時間雨量が30ミリ以上〜50ミリ未満の雨を表しています。これは、バケツをひっくり返したように降るイメージです。また、傘をさしていてもぬれるレベルで、木造住宅の屋内では、寝ている人の半数くらいが雨に気づくほどです。外では道路が川のようになり、高速道路を走る車は、タイヤと路面の間に水の膜ができて、ブレーキがきかなくなる「ハイドロプレーニング現象」が起こるおそれがあります。

激しい雨が降ると予想される所では、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水・氾濫を引き起こす可能性がありますので、注意が必要です。