決勝進出を果たしたメドベージェフ
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男子テニスのBNLイタリア国際(イタリア/ローマ、レッドクレー、ATP1000)は20日、シングルス準決勝が行われ、第3シードのD・メドベージェフが第5シードのS・チチパス(ギリシャ)を7-5, 7-5のストレートで破り、クレーコートでの「ATPマスターズ1000」初の決勝進出を果たした。

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昨年までクレーコートで大きな結果を出せず「苦手」としていた27歳のメドベージェフだったが、今年は4月のロレックス・モンテカルロ・マスターズ(モナコ/モンテカルロ、レッドクレー、ATP1000)で8強入り。前週のムチュア・マドリッド・オープン(スペイン/マドリッド、レッドクレー、ATP1000)では大会初の16強入りした。

今大会では初戦となる2回戦で世界ランク43位のE・ルースブオリ(フィンランド)、3回戦で第31シードのB・ミラリェス(スペイン)、4回戦で第19シードのA・ズベレフ(ドイツ)、準々決勝で世界ランク101位のY・ハンフマン(ドイツ)を下し4強へ。チチパスとの対戦に臨んだ。

準決勝、メドベージェフは第1ゲームでいきなりブレークに成功するも第8ゲームでブレークバックを許す。この時点で雨天により試合は一時中断。約2時間40分の中断を経て再開されると第9ゲームをチチパスがサービスキープ。しかし、この時点で再び雨脚が強くなり試合が中断となる。

その後約1時間40分の中断を経て再開されると、チチパスのサービスゲームとなった第11ゲーム、0-40から追いついたメドベージェフが1度のブレークポイントを握る。最後はチチパスがダブルフォルトを犯しブレークに成功。2度の中断を経てメドベージェフが先行する。

続く第2セット、第1ゲームでメドベージェフがブレークポイントを握ると最後はパッシングショットを決めてブレークに成功。その後、チチパスの反撃を受け第6ゲームでブレークバックを許すも第11ゲームで2度目のブレークに成功。サービング・フォー・ザ・マッチとなった第12ゲームでは1度目のマッチポイントをものにし、決勝進出を決めた。

男子プロテニス協会のATP公式サイトにはメドベージェフのコメントが掲載されている。

「今日は楽しくプレーできたよ。雨の影響で合計7回くらいウォームアップをしたんだ。時には雨のために気分が悪くなったり、その状況に腹を立てたりすることもある。でも今日は、なぜかわからないけどちょっと笑ってしまったんだ」

「『よし、コートを開けたからウォームアップしよう』と言われることが何度もあった。僕らはコートに戻り、ウォームアップを始めるけど『雨がひどいのでウォームアップを中止してください』という言葉を受け取る。僕らは笑っていたよ」

決勝でメドベージェフは第7シードのH・ルーネ(デンマーク)と対戦する。ルーネは準決勝で第4シードのC・ルード(ノルウェー)を6-7 (2-7), 6-4, 6-2の逆転で下しての勝ち上がり。メドベージェフはこの試合で勝利し優勝を飾ることができれば、次週の世界ランク更新で2位に浮上する。
2019年のバルセロナ・オープン・バンコ・サバデル(スペイン/バルセロナ、レッドクレー、ATP500)以来となるクレーコートでのツアー決勝となるメドベージェフ。バルセロナでは準優勝に終わっていたが、今回は念願のクレー初優勝を飾ることができるか。通算20勝目がかかる決勝は現地時間21日16時(日本時間21日の23時)以降に開始される。