優勝を果たしたベレッティーニ(画像はマイアミOP)
画像提供:ゲッティイメージズ

男子テニスのハッサン2世グランプリ(モロッコ/マラケシュ、レッドクレー、ATP250)は7日、シングルス準決勝が行われ、プロテクトランキング(負傷などによる長期離脱選手の救済措置)を使用して出場している元世界ランク6位のM・ベレッティーニ(イタリア)が世界ランク64位のR・カルバレス バエナ(スペイン)を7-5, 6-2のストレートで破り、シンチ・チャンピオンシップス(イギリス/ロンドン、芝、ATP500)以来となるツアー8勝目をあげた。

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27歳で現在世界ランク135位のベレッティーニは昨年8月の全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)で足首を負傷し途中棄権。その後のシーズンを欠場した。今シーズンに入ってもしばらくリハビリを行っていたが、3月のアリゾナ・テニス・クラシック(アメリカ/フェニックス、ハード、ATPチャレンジャー)で復帰を果たすと、いきなり準優勝という成績を残した。

その後、ツアー復帰戦となった先月のマイアミ・オープン(アメリカ/マイアミ、ハード、ATP1000)では初戦でA・マレー(イギリス)にフルセットの熱戦の末に敗退。

それでも今大会では、1回戦で第6シードのA・シェフチェンコ(カザフスタン)を下し今季ツアー初白星を飾ると、2回戦では同73位のJ・ムナル(スペイン)、準々決勝で第4シードのL・ソネゴ(イタリア)、準決勝では第7シードのM・ナヴォーネ(アルゼンチン)を下して決勝進出を決めた。

決勝戦、ベレッティーニは5本のサービスエースを決めるなどファーストサービスが入ったときに74パーセントの確率でポイントを獲得。カルバレス バエナに8度のブレークポイントを与えたものの1度のブレークに抑えると、リターンゲームでは7度のブレークチャンスを創出し、そのうち4度ブレークに成功。1時間46分で復帰後初のツアー制覇を達成した。

男子プロテニス協会のATP公式サイトにはベレッティーニのコメントが掲載されている。

「まず、チームに感謝したい。この2、3年はタフな時期だど、彼らのおかげでそれを乗り越えることができた。僕の体はプレーすることを許さなかった。だから、僕がここにいるのは(彼らの)おかげだ。カムバックを可能にしてくれたすべての人たちにも感謝したい。友人、家族、けがをして悲しかったとき、もう無理だと思ったとき、ずっと一緒にいてくれた人たち、本当にありがとう」