▽この記事の要約▽

和食さとが高齢者限定の会員サービスを開始した

親しみやすい紙製スタンプカードを導入

デジタル化でこぼれ落ちる顧客に特典を

常に3%割引の「さとシニアくらぶ」を開始

サトフードサービス株式会社は9日、国内で206店舗を展開する同社の「和食さと」において、65歳以上の顧客を対象とする会員サービス「さとシニアくらぶ」の運用を開始した。

会員には、カードの提示で常に会計が3%割引になる「会員特典」と、来店ごとにスタンプを1個押印し、10個貯まるごとに値引が受けられる「スタンプ特典」を付与する。スタンプは10個で500円、20個で1,000円の値引になる。

有効期間は発行日から1年間で、会計3%割引は、発行日当日から適用される。店内飲食はもちろん、テイクアウトのみの会計でも利用できる。

幅広い顧客にお得を還元

和食さとでは、公式アプリの導入や電子決済サービスの開始など、近年デジタル化を推進し、それらの施策でお得を還元してきたが、今回の「さとシニアくらぶ」では、そうした施策の恩恵を受けられないスマホ未保有のシニア顧客を中心にアプローチする。

入会は店頭で氏名と年齢が確認できる身分証明書などの提示を求め、その場で会員カードを発行する。会員カードはシニアが親しみやすい2つ折りの紙製カードとし、財布などに入れて持ち歩いてもらうことを想定している。

なお、コロナ禍としてマスクの着用を求めるほか、店内消毒や換気、飛沫感染防止シートなどで感染予防対策を徹底した店舗運用も継続する。

あえてのアナログでファンを醸成

昨今は公式アプリや各種SNS、モバイル決済などを用いたデジタルベースのお得還元策で消費者にアプローチする手法が圧倒的に主流となっている。しかしスマホを持たない人や、これらの扱いに慣れないシニア層も重要な潜在顧客であり、そのような層がお得を感じにくい世の中になっているとも考えられるだろう。

そうした中、あえて今、新たにアナログのシニア会員サービスを導入した和食さとの取り組みは目を引く。他では得られない恩恵と利用者が感じてくれれば、固定ファンとなる可能性があり、さらに口コミで利用が広がっていくこともあり得る。

世のトレンドだけでなく、ターゲットとする顧客のことをよく見た施策を、柔軟に展開していくことが大切だろう。

店通編集部