『熱海連続殺人事件』いよいよ開幕、まずはStandardから！

7/5(金) 17:45

紀伊國屋ホール60周年記念企画『熱海連続殺人事件』が始まった。公演に先駆けて簡単な会見とゲネプロが行われた。
披露されたのは冒頭30分、大音量の「白鳥の湖」、そして木村伝兵衛部長刑事（荒井敦史）、婦人警官水野朋子（新内眞衣）、熊田留吉刑事（富永勇也）が次々と登場、決め台詞の応酬、戯曲が書かれた時代を考えると、今ではNGなワードも。

立板に水の如く、台詞が。圧倒的存在感の木村、曲者感のある熊田、色気を漂わせる水野、お決まりのキャラクターだが、何回かこの作品を観劇しているファンは「こうでなくちゃ」と思うはず。

そして満を持して！客席から大山金太郎（高橋龍輝）がド派手に登場、「おお〜」という感じ。

薔薇1輪を観客（もちろん、１名様）に渡すのもお約束。わかっている流れだが、テンション上がること、間違いなし！濃厚な30分であった。

公開ゲネプロの前に簡単な会見が行われた。MCは久保田創。登壇したのは、『熱海殺人事件 Standard』に出演の荒井敦史、新内眞衣、富永勇也、高橋龍輝、演出の中江功。久保田の滑らかな作品解説、それから登壇。

中江功「外に出るのも嫌なぐらいのくそ暑い中（外は35度！）よくお集まりいただきありがとうございます。個人的に言いますと私2回目の辺りでございまして、紀伊國屋ホール改装のこけら落とし、今回60周年、紀伊國屋さんにも何かご縁があるような…今回何が違うか、替えなしの4人、最高キャストが集まったじゃないかと思います。スタンダードバージョン名に恥じぬよう、これから先のスタンダードを作れるようなものが作れたと思っております」

荒井敦史「僕自身5回目です…僕自身（この作品が）好きで本当に好きで！出たい出たいと言って志願してきた立場ではあるので。でもコロナが始まったタイミングで、僕の初めてはいろいろ予断が許されない状況だったのですが、少し安心してできるタイミングではあるのかなと思っております」

新内眞衣「4回目の挑戦になりますが、やっぱり緊張しますし、初日は、不安な部分もあるんです。今回も無事に完走できることを目標に、そしていろいろふみ込んで、演じていきたいなと思っています」

高橋龍輝「熊田をずっとやってたんですけれども、今回念願大山金太郎を演じることになりました。本当にこの大山金太郎目標に頑張って夢を見ていたのでこの役を演じることができて本当に嬉しく思っております。自分が（歴代大山金太郎の中で）1番になれるように！頑張りたいと思います」

富永勇也「今回僕は初参加ということで、本当に灼熱の舞台だなって思いながら、稽古を過ごしてまいりました。改めまして歴史のある作品のメンバーとして、このカンパニーに入れて！また稽古場から、プロデューサーの岡村さん、そして演出家の中江さんを初め、キャストの皆さんに本当に支えていただきながら、今日という日を迎えられたことをまずは一つとても嬉しく思います。千秋楽までその稽古場で培ってきたことそして精進して参りたいと思います」

稽古場エピソードとしては、猛暑なので「僕自身汗もすごい書くので、絶対にTシャツは2枚持ってくる」と荒井敦史。舞台上でも30分の公開ゲネでも汗！新内眞衣は「皆さんの汗を吸収しながら、いつも稽古をやっているんですけども、でも私自身はそんなに男性方3名ほど汗をかくタイプではないので、あんまりめっちゃ暑いけど、大変だなって思う部分は少ないので、でもやっぱ熱中症とかもあったりするので、水分補給は忘れずに」とコメント。高橋龍輝は「暑さ対策は、普通に水分を取るとか、あとご飯を食べるとか、よく寝るとかだと思うんです。最近はよく首につけてる（携帯扇風機のこと？）稽古場で終わった後に使ってるんですけど、一番の暑さ対策は坊主にすることですかね」坊主頭の金太郎！富永勇也は「皆さんから熊田史上一番汗かいてるって言われて、本当に自分で汗っかきなんだなってちょっとショックになりつつも稽古場からこのヘアバンドをずっとしてたんですけど」と語る。公開ゲネプロでもヘアバンド。荒井敦史から「あっぱれと思うほどの汗！」そして4度目のヒロインを演じる新内眞衣は「毎回キャストさんや演出家さんが変わるので新たな発見があります。演じる人によってすごく違う舞台です。何かにじみ出る等身大のね、役以外のところをすごい汲み取って…吸収しながら演じていこうと思っています。今回初めてもうなんかセリフがスラスラ出てきたというか、以前は台本見ないとあれなんだっけって思ったんですけど今回はなんか最初からスラスラ言えてたなって…楽しく稽古やらせていただきました」

今回シングルキャストということで荒井敦史は「4人でしっかり稽古しました。このタイミングでこうなるんだなとか、こういうときにどういう攻め方をしようかなとかっていうのも考えられるので、それぞれと向き合う中で自分のやりたいことを大幅に変えるってことはないんですけど、少しずつ自分の中でアプローチを変えてやれるっていうところはありますね」とコメント。

最後に荒井敦史より公演PR。
「この灼熱の夏にこの『熱海連続殺人事件』と称して、『熱海殺人事件 Standard』初日を迎えます。この数日後に『熱海殺人事件　モンテカルロ・イリュージョン』がありますが、僕らは『Standard』と名がついておりますので、この名に恥じぬように本当にこの作品と向き合って全力で演じるだけだと思うので！ぜひ見たことない方はぜひ観に来てください！そしてもうみてくださっている方も、本当に何回も楽しんでもらえればなと思いますが、全力で頑張ります」