現地時間4月18日、ラ・リーガ第33節が行なわれ、ヘタフェは0-0でレアル・マドリーと引き分けた。

 同じマドリードのクラブの対決、様々な事情で駒不足に苦しむアウェーの2位マドリーに対して積極的に仕掛け、ハイメ・マタのポスト直撃のシュートなどチャンスを作ったヘタフェは、後半も幾度か相手ゴールに迫るもゴールネットは揺らせなかった。

 とはいえ、強敵相手の勝点1奪取は残留争いの上でも貴重なものとなった。なお、直近5試合で同チームは1点しか奪えていないものの、勝点4(4引き分け)を稼いでいる。

 そして、所有元クラブとの今季3度目の対決が戦前には話題となっていた久保建英だが、ウォームアップに励む彼に最後まで、ホセ・ボルダラス監督から声はかからなかった。
  2019年にマドリーに加入した日本人は、来季こそ「白い巨人」の一員としてプレーすることを目指しており、そのためにもこの直接対決は貴重なアピールの場になると思われたが……。これで3試合での合計プレー時間はわずか36分に終わった。

 久保を高く評価し、未来のマドリーの主力と捉えてその動向を追い続けている専門メディアの『Defensa Central』は、「久保はそのクオリティーの高さにもかかわらず、ベンチでチャンスを待ち続けたが、ボルダラス監督は彼を信用せず、試合に投入することはなかった」と報じている。

 ビジャレアルではウナイ・エメリ監督の下で期待したほどのプレー機会を得られず、そのために“編入”したヘタフェでもチャンスを限定的にしか与えられない久保について、同メディアは「運がない」と同情し、このマドリー戦は「後にチームメイトとなるかもしれない選手たちに自身の力を示す重要な機会だった」として、不出場に終わったことを惜しんだ。

 そしてボルダラス監督に対しては、「ヘタフェで最も相手に脅威を与えられる選手にチャンスを与えようとしない。だから、久保はまだ飛躍できないでいる」と不満を綴り、最後に「この日本人が指揮官の信頼を得るために、まだ試合は残っている。マドリーに戻ることを目標に、彼はその巨大な資質を示すために努力し続けるだろう」と締めている。
  勝利も十分に可能な状況で引き分け狙いとも言える采配を振るったボルダラス監督に対しては、ヘタフェのファンからも「勝てた」「理解不能」「恥ずべきこと」と批判の声が寄せられたが、一方で勝点1を得たことでスポーツ紙『MARCA』は「ヘタフェは『この方法だ!』と確信した」と報道。ゴールはなかったものの、マドリーを上回るプレーを見せたことで、次節のバルセロナ戦(22日)にも同じ戦法で臨むと予測する。そうなると久保は……。
  スポーツ紙『AS』は今夏にヘタフェはレンタル選手を含む11人の選手を放出すると報じ、その中には久保の名前も挙げられている。一方、専門メディア『FICHAJES FUTBOL』は「マドリーが大型補強を計画している中で、久保の居場所を見つけるのは難しい」として、そろそろ来季の去就を検討する時期が来ていると指摘した。

 このように、19歳の少年の将来は不透明となっているが、いずれにせよ今後のキャリアを有利に進めるためにも、今季の残りシーズンは重要なものとなるだろう。次節、少年時代を過ごした思い出のクラブ、バルサ相手に出番を得、印象に残るパフォーマンスを発揮できるかどうかが注目される。

構成●THE DIGEST編集部