長谷部誠は、チームメイトからも尊敬を集めているようだ。

 フランクフルトに所属するフィリップ・コスティッチが、3月のブンデスリーガ月間MVPを受賞した。授賞に際して、ブンデスリーガは公式HPにコスティッチのインタビューを掲載。目下加熱するCL出場権争いや、退任の決まったアドルフ・ヒュッター監督、ルカ・ヨビッチやアンドレ・シウバといったチームメイトなど、様々な方面に質問が飛ぶ中で、元日本代表MF長谷部誠にも言及している。

 ヨビッチの話に続けて、インタビュアーが「あなたはこのリーグのもう一人の怪物とプレーしていますね。ハセベです。人間として、チームメイトとして、さらにはあなたにとってのお手本として、彼はどんな人ですか?」と問いかけると、コスティッチは、全てにおいて長谷部が優れていることを熱弁している。

「ああ、マコトはキングだ。彼が37歳だなんて、誰もがありえないことだと思っている。毎年彼は同じで、いつも変わらずコンディションが整っている。本当に賢くて、落ち着いていて、すごくいいやつだ。ピッチの中でも外でも彼は全く変わらない。彼には40歳までプレーしてほしい(笑)。だってそれにふさわしいし、できるだけ長くプレーすべきだと思うから」
  ピッチ内において、今季も長谷部は欠かせない戦力の一人だ。リーグ戦29試合中24試合に出場し、その内22試合に先発出場。CBから守備的MFへの再コンバートも難なくこなし、出場時間1901分はフィールドプレーヤーの中で5番目の数字だ。27節のドルトムント戦を累積警告で欠場して以降、ここ2試合は途中出場にとどまっているが、37歳とは思えないプレーぶりであることに変わりはない。

 そしてプレー以外でも、相変わらず長谷部はチームの模範だ。フレディ・ボビッチSDが3月の契約更新時に「絵本に出てくるようなプロフェッショナル」と称したように、監督やコーチなど様々なクラブ関係者が、ことあるごとに長谷部のプロとしての姿勢を称賛している。今季途中にダビド・アブラハムが退団してからはキャプテンマークを引き継ぎ、名実ともにリーダーとしてチームを牽引する。

 長谷部の現行契約は2022年の6月までで残っている。クラブレジェンドの道を歩む長谷部の理想のシナリオは、クラブ史上初のCL出場を果たしてからの引退だろう。フランクフルトは現在CL圏内の4位をキープしているものの、5位のドルトムントとの勝ち点差はわずかに4で、予断を許さない状況だ。欧州スーパーリーグ構想が始動し、CLの今後の行方も不透明な欧州サッカー界だが、大ベテランの一簣の功が世界最高峰の舞台で見られることを期待したい。

構成●THE DIGEST編集部