今季4度目の快挙だ。現地時間5月7日、シンシナティ・レッズのウェイド・マイリーがクリーブランド・インディアンス戦でノーヒット・ノーランを達成した。

 試合後に本人は「僕みたいなピッチャーがやり遂げるなんてね。嬉しいけど、とてもシュールな感じがするよ」と謙遜気味に語ったが、34歳の左腕は立ち上がりから快調だった。90マイル(約144キロ)の速球、チェンジアップ、そしてカーブが冴え渡り、インディアンス打線をまったく寄せつけない。

 6回1死から味方のエラーで初めて走者を許したマイリーだが、その後もペースを乱さなかった。チームから3点の援護を受けたベテラン左腕は、9回114球の熱投で、インディアンス打線をシャットアウト。今季のメジャーリーグでは、ジョー・マスグローブ(サンディエゴ・パドレス)、カルロス・ロドン(シカゴ・ホワイトソックス)、ジョン・ミーンズ(ボルチモア・オリオールズ)に続く4人目のノーヒッターを成し遂げた。

 痛恨なのはインディアンスだ。先月14日にもロドンの快挙を許した打線が再び沈黙したのだ。約1か月で2度目の屈辱を受けた贔屓チームに地元紙『Chronicle』も「あぁ、まただ。インディアンスはまたやられた」とうなだれ、辛辣な言葉を浴びせている。

「インディアンスは今シーズン2度目のノーヒット負けを喫した。打撃陣はまるで氷のように冷え切っていた。この2試合で彼らが出したランナーは2人だけだ。これで得点ができるわけがない」

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  手も足も出なかったチームに、指揮官も頭を悩ませる。過去に2度の世界一を経験している名将テリー・フランコーナは、「明らかにバランスが崩れていた」と振り返った。

「今夜、彼(マイリー)の投げたボールで90マイルに達したのは1球ぐらいだと思う。だけど、見事にタイミングを外された。右バッターには食い込むようなカットとチェンジアップを投げてきたからね。それらがかなり良かったということだろう。私は、選手たちに上手いことアジャストしてもらいたいと思っているがね……」

 しかし、“どうにもならない”。それが選手たちの本音なのかもしれない。この日、3打数ノーヒットと封じられたアーメド・ロサリオは、こう漏らしている。

「どうにかならなかったのかって? その答が分かっていたら俺たちはこれほど惨めになっていないし、2度もノーヒッターなんて食らっていないよ」

 とはいえ今季は、アメリカン・リーグ中地区で首位から0.5ゲーム差の2位と好位置につけるインディアンス。屈辱的敗戦を引きずらずに戦い続けられるかが、3年ぶりの地区制覇の鍵になりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部