アメリカテニス界のレジェンドで元世界ランク1位のアンディ・ロディック氏がテニス専門チャンネル「Tennis Channel Live」のインタビューに応じ、ロジャー・フェデラー(スイス/8位)が全仏オープン(5月30日〜6月13日/フランス・パリ/グランドスラム)への出場決断について私見を述べた。

 今年3月のカタール・オープンで右ヒザのケガから14か月ぶりにツアー復帰を果たした39歳のフェデラー。ニコロズ・バシラシビリ(ジョージア)との準々決勝ではマッチポイントを握りながら敗れたものの、1年以上にわたるブランクを感じさせないパフォーマンスで完全復活を印象付けていた。

 だが、その後は「トレーニングに集中する」という理由で再び戦列を離れ、4月から始まった欧州クレーコートシリーズでも依然として大会には出場していなかった。それでも今年は約2年ぶりとなるクレーコートでのプレーに意欲を示しており、すでに母国で5月16日から開催されるジュネーブ・オープン(スイス・ジュネーブ/ATP250)に加え、全仏オープンへの参戦も表明している。

 以前から「ウインブルドンまでに100%の状態に持っていきたい」と語っていたフェデラーが全仏オープンへ出場することに、かつてライバルとして覇を競ったロディック氏は、ある種の違和感を覚えているようだ。「ロジャーと彼のチームにとって、準備ができていない状態で何かに臨むというのは、まったくもって異例のことだ」とコメントしている。
  続けて「もちろん今の時点では定かではないけど……」と前置きした上で「(彼の年齢を考えると)来年がどうなるかわからないと思っているのかもしれない。もしかすると、もうローランギャロスに別れを告げるチャンスを得たいと望んでいる可能性もある」とも分析している。

 一方でロディック氏は「キャリアの後半に差し掛かり、彼は自分がどこの大会でプレーするかについて非常に現実的に考えている。今の時点で私が思うのは、彼は(ジュネーブの)観客の前でもローランギャロスでもプレーしたいと考えているということだ」と語り、フェデラーの決断を尊重するような姿勢も示した。

 今年の8月で40歳を迎えるフェデラーだが、「ハッピーでケガがなくいられる限りはプレーを続ける」と今後に向けた意気込みを力強く語っており、度々メディアでも現役引退を否定し続けてきた。世界中のテニスファンがフェデラーの完全復活を心待ちにしていることだろう。まずは全仏オープンの前哨戦となるジュネーブ大会で元気な姿を見せてもらいたい。

文●中村光佑

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