女子テニスツアー「イタリア国際」(5月10日〜16日/イタリア:ローマ/クレーコート/WTA1000)に出場する世界ランク2位の大坂なおみが、大会前の記者会見で反対の声が多数上がっている東京オリンピックの開催について私見を述べた。

 非常に厳しい状況に直面している点を考慮した上で、大坂は「もちろん、東京オリンピックは開催されてほしいと思っている。なぜなら、東京オリンピックへの出場は私の人生の中で待ち望んでいたことでもあったから」と素直に心境を吐露している。

 だが一方で、「もし東京オリンピックが人々を危険にさらし、人々を非常に不愉快にしているのであれば、それは間違いなくしっかりと議論されるべきだと思う」と開催反対の声に対する理解も示している。

「やはりたくさんの人が入国するから、正しい判断をしなければならない。私はすでにワクチンを打っているけど、結局のところ、誰かにワクチン接種を強制することもできない」とも主張した。
  新型コロナウイルス感染拡大の影響から1年延期となり、今年7月の開催を予定している東京オリンピック。だが、開幕まで約2カ月半となった中、日本国内では新型コロナの新規感染者が増加し、東京や大阪で3度目の緊急事態宣言が発令されるなど、収束の見通しは立っていない。いち早く平穏な日常を取り戻すのに大きなカギとなるワクチンの接種も進んでおらず、SNS上では東京オリンピックの開催強行に懸念の声が広がるばかりだ。

 また、米紙ワシントン・ポスト(電子版)は現地5月5日に一貫して開催の方針を示してきた国際オリンピック委員会(IOC)と同組織の会長を務めるトーマス・バッハ氏を批判するとともに、日本政府に大会中止を決断するように促すコラムを掲載。1年延期を決定したにもかかわらず、開催に向けては依然として困難を極めている。

 すでに今回の東京オリンピックでは海外の一般観客を受け入れない方向で決定しているが、開催を実現するにはより安全の保障が求められるだろう。最終的にどのような決断が下されるのか、今後の動向に注目だ。

文●中村光佑

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