5月11日、最新の女子ゴルフ世界ランキング(ロレックスポイントランキング)が発表され、畑岡奈紗は10位で日本人選手の最上位をキープ。さらに古江彩佳が25位、渋野日向子が26位、稲見萌寧が28位と続いた。

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 今さら言うまでもないが、6月28日時点の世界ランキングで東京五輪の出場が決定する。その条件はランキング15位(1か国4人の上限枠あり)に入るか、16位以下の選手でも各国上位2人に入れば可能だ。よって、現時点での日本代表を選ぶとすれば、畑岡と古江の2人になる。

 世界ランキングとは、過去104週の成績を元にポイントを与え、それを出場した対象試合数で割った平均ポイントを多い順に並べたものだ。トーナメントによって選手に与えられるポイント数が異なり、ランキング上位者が多く出場する試合はポイント数が高くなるシステムになっている。したがって、メジャー大会が最も高いポイント数の試合となる。
  直近13週で獲得したポイントは100%加算されるが、それより前の91週については、獲得ポイントが1試合ごとに1.1%ずつ減算される。つまり4月4日に終了した大会から6月27日に終了する大会までの13試合でいかにいい成績を残すかが重要になる。

 国内女子ツアーでいうと、『ヤマハレディースオープン葛城』から『アース・モンダミンカップ』までの13試合がそれにあたり、米女子ツアーでは『ANAインスピレーション』から『KPMG全米女子プロ』までとなる。

 現時点での五輪出場権レースを考察すると、畑岡は世界ランキング15位以内をキープできるかどうかは分からないが、日本選手最上位になる確率は高いだろう。となると、残る1枠を巡っての争いがますます激しくなる。

 勢いでいえば今年に入って10戦4勝という驚異の勝率を誇る稲見が面白い。しかも4勝のうち3勝は五輪出場権が決定する直近13週の試合に含まれるため、ポイントが100%加算される。優勝を逃した6試合でも4試合でトップテンに入っており、このままの勢いが6月末まで続けば、日本選手2番手に上がる可能性は十分あるだろう。
  また、稲見とは対照的に今年のシーズンを迎えてからなかなか上位に顔を出せなかった古江は、徐々に調子を上げてきた。直近5試合ですべてトップテン入りという結果を残し、いつ勝ってもおかしくない状態にまで戻しつつある。

 そして、どちらに転ぶのか分からないのが渋野だ。今年は国内4試合、海外4試合の計8試合に出場しているが、最高順位は『Tポイント×ENEOSゴルフトーナメント』での11位タイでトップテン入りは一度もない。

 また、ポイントを稼ぎどころだった『ANAインスピレーション』では予選落ちを喫している。結果だけを見れば、巻き返すことは難しいと判断せざるを得ないが、いきなり調子を上げてくるタイプだけに、いかんとも判断しにくいところだ。
  さらに、まだ『全米女子オープン』と『KPMG全米女子プロ』のメジャー2試合が残っていることも大きい。

 国内ツアーで優勝しても公式戦以外では18.5ポイントしか稼げないが、海外メジャーで優勝すると100ポイントが与えられる。仮に優勝しなくても、昨年の『全米女子オープン』で4位に入ったときは30ポイントを与えられた。メジャー2試合で上位に入れば巻き返しは十分あり得るのだ。

 もちろん、その反面、予選通過できなければゼロポイントであり、世界のトップクラスが集まるメジャーで上位に入ることは容易ではない。

 古江、稲見はこれからの7試合が正念場であり、渋野はメジャー2試合での結果次第で五輪出場が決まる。ただ、日本選手2番手に入ることができれば、現時点から勢いのあるゴルフをした証明になるだけに、だれが入っても本戦での活躍を期待できるのではないだろうか。

文●山西英希

著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。