マイアミ・ヒートの2020−21シーズンは、プレーオフ1回戦でミルウォーキー・バックスにスウィープ負け(4連敗)を喫し、あっけなく幕を閉じた。パット・ライリー球団社長は、かつて所属したレブロン・ジェームズ(現ロサンゼルス・レイカーズ)がヒートへの復帰を検討する場合は受け入れる旨の発言をして、リーグから罰金処分を食らったが、これに球団OBのドゥエイン・ウェイドとクリス・ボッシュが反応している。

 2010年、ヒートはレブロンとボッシュを獲得し、生え抜きエースのウェイドと合わせた“スリーキングス”を形成。初年度の2010−11シーズンから4年連続でNBAファイナルに進出し、12、13年には2連覇達成と黄金期を築いた。

 今季はヒート、レブロンのレイカーズともに、プレーオフ1回戦での敗退となったなか、ライリー球団社長はポッドキャスト『Le Batard & Friends』で、レブロンの将来的な復帰の可能性について言及した。
 「もし彼が電話してきて、戻ってくると言うなら、私はドアマットの下に鍵を置いておく。ただ、その鍵は今、錆びているんだ。レブロンは史上最高のプレーヤーの1人だ。あの4年間を振り返ると、ファイナルに4回出場し、チャンピオンシップを2回獲得した。ヒートにとって最高の時間だった。彼の幸運を祈っている。もし戻ってきたいと思ったら、マットの下に新品の鍵を置いておくよ」

 この発言がタンパリング(所属チームとの契約下にある選手または被雇用者に対する不正交渉)に該当するとして、ライリー球団社長はNBAから罰金2万5000ドル(約274万円)を科されることになった。

『ESPN』の番組"The Jump"に出演したボッシュは、ライリー球団社長の一連の言動について問われ、自身の見解を述べている。

「チャンピオンシップを争える時期でなくなったら、ヒートは次の動きを考えることになる。彼は冗談半分だっただろうけど、おそらく少しは真剣に考えていたに違いない。ヒートはチャンピオンシップを争うことを望んでいる。彼は記憶をたどり、さまざまなシナリオを考えた。不幸にも、リーグにはタンパリングルールがある。でも、いずれその鍵とやらを私たちは目にすることになるかもしれない」
  一方のウェイドは、今年4月にユタ・ジャズのオーナーシップグループに加入した立場もあり、ボッシュに比べると控えめながら、ヒートのカルチャーを踏まえてコメントした。

「パット・ライリーはドレスソックスに2万5000ドルを忍ばせている(笑)。ユタ・ジャズが罰金を科されるのを避けるために、『パット・ライリーは自分が思った通りに行動している』とだけ言っておこう。マイアミは常に将来を見据えて一歩先を進んでいる。チャンピオンシップをどのように争うかをね。マイアミにとってはチャンピオンシップが重要な目的だ。パット・ライリーとフランチャイズは優勝パレードを覚えているんだ」
  ジミー・バトラー、バム・アデバヨ、タイラー・ヒーローといった中心選手を擁しながら、NBAファイナルに進出した昨季から一転、プレーオフ1回戦敗退の現実を突きつけられたヒート。レブロン復帰の可能性は別にしても、ライリー球団社長がチームの立て直しを見据えているのもごく自然な流れと言えるのかもしれない。

構成●ダンクシュート編集部