テニスの四大大会「全仏オープン」(5月30日〜6月13日/フランス・パリ/クレーコート/グランドスラム)がとうとう最終日を迎えた。現地6月13日に男子シングルス決勝を実施し、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/1位)が第5シードのステファノス・チチパス(ギリシャ/5位)を6−7、2−6、6−3、6−2、6−4と逆転勝利で、2016年以来の全仏オープン優勝を果たした。

 ジョコビッチはこの優勝により、グランドスラム優勝回数をフェデラーとナダルの20回に続く19回とし、オープン化以降初となる四大大会を2回以上制する『ダブルグランドスラム』を達成した。

 2人の対戦はジョコビッチの5勝2敗で、昨年の全仏オープン準決勝ではジョコビッチがフルセットで勝利している。22歳のチチパスが34歳の世界1位を倒せるのか。それぞれ熱い準決勝を勝ち抜いて、グランドスラム決勝の舞台で新旧対決が実現した。

 チチパスのサービスで試合開始。緊張した面持ちのチチパスはダブルフォールトのスタートとなってしまう。デュースも繰り返されたが、サービスエースを3本叩きこんでキープに成功すると、その後は緊張が取れてきてネットに出る頻度も増え、動きもよくなってきた。

 対するジョコビッチは鋭いストロークで相手を振り、3ゲーム連続で0ゲームキープする好調さ。しかしタイブレークに突入するとチチパスのストロークが冴え、1時間8分で第1セットを奪われた。
  第2セットに入るとジョコビッチが精彩を欠く一方、チチパスは絶好調で、すぐさまブレークされてしまう。チチパスは守備範囲も広く、思い切りの良いストロークを繰り出してくる。ジョコビッチは第2セットを2−6で失い2セットダウンとなった。

 チチパスの勢いは止まらないが、ジョコビッチも徐々にしぶとさを取り戻してく。第4ゲームではジョコビッチが6度のデュースの末にブレークすると、6−3で第3セットを手に入れる。

 チチパスに惜しいミスが増え始めたのに対し、ジョコビッチは攻撃の頻度を上げていく。相手のセカンドサービスは積極的に狙っていき、6−2で第4セットを奪取し、ファイナルセットへと突入した。

 お互い自分の良い形を見せ、ドロップショットも頻繁に打っていく。1ポイントごとに大きな声援を受けて、先にブレークしたのはジョコビッチ。チチパスのファーストサービスの確率が落ちてきたチャンスを見逃さず、2−1リード。疲労が見て取れる中、ジョコビッチが6−4で、4時間を超える試合を制した。

 ジョコビッチは表彰で、「ステファノスが今どんな気持ちなのかよくわかります。こういう試合で多くのことを学び、強くなっていきます。彼は今後、多くのグランドスラムで優勝する選手だと思います」と、チチパスを称えた。

 チチパスは、「全力は尽くしました。ノバクはすごく強かったです。ここまでやり遂げられたことはうれしいし、いつか優勝者になりたいと思います」と、悔しそうな表情で語った。

 新旧対決となった決勝は、ジョコビッチの勝利で幕を閉じた。今後も若手の挑戦をベテランが受ける試合を、大舞台で見れることだろう。

構成●スマッシュ編集部

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