今週末、F1第7戦のフランス・グランプリは、ポール・リカール・サーキットで開催される。それに先駆け、スクデーリア・アルファタウリの角田裕毅が、チームの公式サイトを通して、意気込みなどを語った。

 第2戦以降は苦戦が続いていたものの、前回のアゼルバイジャンGPでは、初走行の市街地コースながら全セッションで速さを見せ、予選ではQ3進出。さらに決勝では7位入賞といういずれも自己最高の結果を残した21歳のルーキー。レース後は再スタート後のポジションダウンに対する悔しさがにじみ出るコメントが多かったが、今回は「結果が出せて良かった」とポジティブに振り返っている。

「それまでのレースと比較すると、かなり良い準備ができていたし、FP1(フリー走行1回目)から整っていました。バクーでは少し違うアプローチで臨み、これまでよりもチームとコミュニケーションを取るようにしたのですが、これがうまくいきました。

 予選ではQ3に初めて進出でき、決勝に向けた新しいベースラインを確立できたと思います。決勝の結果はまずまずですね。再スタート後に順位を落としてしまいましたが、個人的にはかなりハッピーです」
  また、話題になったイタリアへの拠点の移動についても改めて触れ、「アゼルバイジャンGP後はイタリアへ戻っています。気候と食事は素晴らしいし、ファクトリーでエンジニアたちと会話する時間も増えました。イタリア移住は正しい判断だったと思います。シミュレーターを使用する際には英国へ移動しなければならなくなったものの、ポジティブな影響を与えています」と発言。バクーでの好結果にも結び付いていたとしている。

 そして、目前に迫った次なる戦いについては、「ポール・リカールはF3時代に2回走った経験があります」と語り、ポルティマオ、モナコ、バクーとは異なる状況が「ポジティブに作用するはずです」と自信を窺わせる。具体的な攻略方法としては、「第3セクターがラップタイムの鍵を握るでしょう。タイヤのデグラデーションも重要な要素になる可能性があります」と分析した。「かなりフラットなコースで、過去2戦とは異なりウォールはありません。ランオフエリアがかなり広く取られているので、限界まで突っ込んでも、そこまで注意する必要はありません」と角田が語るポール・リカール。フランツ・トスト代表は以前、角田について「限界点を知る必要がある」と課題を挙げていたが、このコースはルーキーのスピードをどこまで引き出すのだろうか。

「低速右コーナーがひとつもないので、うまく機能していたアゼルバイジャンGPとはセットアップも大きく異なるでしょう。あらゆる意味で完全に異なるコースですが、楽しみにしていますし、またポイントを持ち帰りたいと思っています」と抱負を語った角田。ちなみにチームの公式サイトでは、ピエール・ガスリーとの「抱腹絶倒」対談の動画がアップされ、チームメイトと楽しいひと時を過ごしている様子も見せた。
  バクーで再浮上のきっかけを掴み、今週末からは今後に大きな影響を与えるかもしれない重要な3連戦(フランスGP、シュタイアーマルクGP、オーストリアGP)に臨む。

 そんな日本人ルーキーについて、英国の専門メディア『THE RACE』は「チームにとっては、支援するのにリスクの伴うドライバーだが、その分、見返りが非常に高いことをトスト代表も承知しており、実際にその証拠を角田はこれまでに多く示している」と、厳しい目を向けながらも、それ以上の期待を寄せている。

構成●THE DIGEST編集部
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