東京オリンピックテニス競技(7月24日〜8月1日/東京:有明/ハードコート)は、7月31日に女子シングルス決勝戦が行なわれ、第9シードのベリンダ・ベンチッチ(スイス/世界ランク12位)がノーシードのマルケタ・ボンドルソワ(チェコ/同42位)を7ー5、2−6、6−3のフルセットで下し、金メダル獲得を果たした。

 今シーズンは2月のアデレード国際と6月のベット1・オープンで準優勝を収めたベンチッチ。だが、グランドスラムでは全豪で3回戦敗退、全仏で2回戦敗退、ウインブルドンでは初戦敗退を喫するなど、思うような成績を残せていなかった。

 そんな中で迎えた東京五輪はタフな試合を勝ち抜いて決勝へ進出。ボンドルソワとの金メダル決定戦では接戦の末に第1セットを先取。第2セットを落としたものの、ファイナルセットでは3度のブレークに成功し、粘るボンドルソワを振り切った。

 スイス人女子選手として初のオリンピックチャンピオンに輝いたベンチッチ。そんな彼女を奮い立たせたのは、同郷の男子テニス界のレジェンド、ロジャー・フェデラーから送られた言葉だったという。
  決勝戦終了直後に行なわれたインタビューでは「(決勝前の)今朝、ロジャーからメッセージが届いた。『今日はあなたの夢を叶えるのにいい日だね』と言ってくれた」と明かした上で、「オリンピックはメダルしかないと思っていたけど、決勝に来られただけでも私にとっては夢のようだった。でも今では、金メダルを取って成功したと言えるようになり、とても幸せ」と表彰台の頂点に立った喜びを表現した。

 ベンチッチはビクトリア・ゴルビッチ(スイス)とのペアで、8月1日に行なわれる女子ダブルス決勝にも進出しており、バルボラ・クレイチコワ(チェコ)/カテリーナ・シニアコワ(チェコ)と対戦する。インタビューの最後には「ダブルスの決勝ではヴィッキー(ゴルビッチ)のためにもう一度すべてを捧げるつもりでいる。これはきっと一生の思い出になるはず」と単複2冠の偉業達成へ向け、意気込みを語った。

 なお、7月31日のテニス競技では女子シングルス決勝の他に4種目で3位決定戦を実施。男子シングルスでパブロ・カレノブスタ(スペイン)、女子シングルスでエリーナ・スビトリーナ(ウクライナ)、女子ダブルスでラウラ・ピゴシ/ルイザ・ステファニー(ブラジル)、混合ダブルスでアシュリー・バーティー/ジョン・ピアース(オーストラリア)が銅メダルを獲得している。

文●中村光佑

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