「エンジェルスはショウヘイにとってベストな場所なのか」

 メジャー挑戦4年目を終えた大谷翔平に対して、いまやアメリカ中で議論されているテーマだ。

 二刀流戦士として文字通りの大フィーバーを巻き起こした背番号17は、今季アメリカン・リーグのMVPが当確と言われるほど、圧巻のパフォーマンスを披露した。一方でチームは7年連続でポストシーズン進出を逃すなど、偉才の力を活かし切れなかった感が否めない。
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 ゆえに「エンジェルスがベストな場所なのか」というテーマが盛んに取り上げられている。9月26日のシアトル・マリナーズ戦後の会見で大谷が「球団自体の雰囲気も好き。ただそれ以上に勝ちたいという気持ちのほうが強いですし、プレーヤーとしてはそのほうが正しい」と心境を明かしたこともあり、論争はよりヒートアップしている印象だ。

 もっとも本人はエンジェルスでのプレー続行にネガティブな感情を抱いているわけではない。シーズン最終戦後(10月3日)の会見では、「一番近くで支えてもらった球団ではある。もちろんオープンな気持ちで話す」と、2023年シーズンまでとなっている現行契約の延長に前向きな姿勢を見せてはいる。

 とはいえ、だ。やはりレギュラーシーズンよりもヒリヒリする緊張感のある舞台で、二刀流戦士の活躍を目にしたいというのが、野球ファンの本音だろう。
  そんななかで興味深い意見を寄せたのが、米スポーツ専門局『ESPN』のティム・カークジャン記者だ。この道40年の大ベテランは、10月13日に公開されたダン・パトリック氏が司会を務める米放送局『FOX Sports』のポッドキャスト番組「Dan Patrick Show」に出演。大谷の去就について、次のように論じている。

「オオタニはエンジェルスとともにプレーすべきだと考える。彼はマイク・トラウトと並んで誰もが見たいと願うスターだ。それに加えて私自身、エンジェルスはそこまでポストシーズン進出から遠い位置にはいないと思っている。これを実現させるためには、上質な先発投手3人を補強しなければいけないし、クオリティーの高い中継ぎも最低2人は必要になるが、球団の資金力を考えれば、すべて実現可能だ」

 チーム防御率がMLB12位(4.67)と崩壊した投手陣のテコ入れにさえ成功すれば、ポストシーズンへの切符を掴めると断言したカークジャン記者。さらに「私はウィリー・メイズも実際に見ているから、トラウトは2番目に最高の選手に過ぎない。しかし、オオタニはいままでに見たことがなかった選手だ」と続け、こう熱弁をふるった。

「史上最高に近いトラウトと、史上最も驚くべきオオタニが、チームをプレーオフに導く。これほど興味深いものはない。だから、エンジェルスは絶対に2人をチームに留めなければいけない。どんな手段を講じてでも、ね。そのために周囲の選手を固めるんだ。プレーオフまではそこまで遠くないはずだ。

 これは野球の面白い部分でもあるのだが、本当にいいチームがダメなチームになるケースがあれば、すごくダメなチームが突然、優秀なチームに変貌する場合だってある。後者になるためにエンジェルスは、いますぐに投手陣を改善すべきなんだ」

 はたして、エンジェルスは今オフにどれほどの積極策を見せるのか、大谷の契約延長の行方とともに注目したい。

構成●THE DIGEST編集部

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