MLBのロックアウトによる影響は、もはや世界規模で及んでいる。

 昨年12月2日に26年ぶりとなるロックアウトに突入したMLBは、移籍市場も凍結したため、各球団と選手間の交渉が中断となった。これにより広島からポスティングを宣言した鈴木誠也をはじめ、フリーエージェント(FA)となった数多のスター選手たちが、新天地を見いだせずに宙ぶらりんの状態となっている。

 だが、ロックアウトの解消に関して進展は一切見られない。米紙『USA Today』によれば、今月13日にはオーナー側と選手会が新労使協定を巡る交渉にふたたび至るも、“肝”となる金銭面については「話し合いすらしなかった」という。

 このまま、オーナー側と選手会の話し合いが平行線を辿れば、多くの選手たちが路頭に迷う。しかし、現状でMLBは春季キャンプの開催はもちろん、新シーズンの開幕もずれ込むと予想され、状況は好転の兆しすら見えていない。

 そのなかでひそかに注目を集めているのが、韓国人投手のキム・グァンヒョンだ。
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 2019年にセントルイス・カーディナルスと契約した33歳のベテランは、MLBで2シーズンプレー。故障のリスクを抱えながらも、2年間で35試合に登板して10勝7敗1セーブ、防御率2.97とまずまずの成績をマーク。今FA市場でも貴重な左腕として考えられている。

 しかし、ロックアウトの長期化によって、交渉が後ろ倒しになる可能性が浮上。そのため、一部ではMLBからの離脱が囁かれているのだ。韓国紙『朝鮮日報』は、「キム・グァンヒョンには日米のチームが大きな関心を示している。そうなれば、韓国球界は打つ手がない」とし、日本への挑戦も選択肢であるとした。

 同紙はキム・グァンヒョンについて1年400〜800万ドルの契約を予想。そのうえで、先発投手の獲得を補強ポイントとしているフィラデルフィア・フィリーズを最有力候補にしたうえで、「FA市場の閉鎖により、準備期間が長引くことになれば、日本も可能性として大きく浮上する」と論じた。

「限られてはいるが、日本球団であれば、キム・グァンヒョンの獲得を試みることができる。年俸400万ドルは決して安くはないが、読売ジャイアンツ、ソフトバンク・ホークス、楽天イーグルスであれば、準備できない額ではない。ただ、本人がMLBの球団から、それ以上のオファーを受けた場合、日本勢はより巨額を投資しなければならない」

 現時点で米放送局『NBC』などは、あくまで本人はメジャー残留を希望していると報じているが、一体どうなるのか。WBCなどで日本代表の強烈なライバルとして立ちふさがった韓国屈指の左腕の動向はロックアウトの行く末とともに見守りたい。

構成●THE DIGEST編集部