球史に残る確かな功績を残した助っ人が日本を去る。1月23日、ウラディミール・バレンティンは自身のツイッターを更新し、日本球界への復帰を断念したと明らかにした。

 昨シーズン終了後にソフトバンク・ホークス退団していた37歳は、その後も日本でのプレーを希望していたものの、新天地を見いだせず。23日にTwitterで「日本球界からは引退することを、日本の全てのファンに本日発表したい」と明言。そして「とくにスワローズには感謝したい。日本でプレーする機会を与えてくれて、その機会が素晴らしいキャリアにつながり、日本球界でも屈指のホームランバッターになることができたのだから。ホームランキングは永遠だ」と感慨深げに記した。

 規格外のパワーはファンの度肝を抜いた。2011年にヤクルト・スワローズに鳴り物入りで加入したバレンティンは、瞬く間に日本球界にフィット。いきなり3年連続本塁打王を獲得してみせた。とりわけ2013年は圧巻の一語で、王貞治氏らが持っていた年間55本塁打のシーズン記録を塗りかえる60本を記録。さらにシーズン最高長打率(.779)も更新して、栄えあるMVPを手にした。

 しかし、2020年からプレーしたソフトバンクでは思うように成績を伸ばせずに苦心。捲土重来を期した昨季も出場22試合で打率.182、4本塁打と低調なパフォーマンスに終始して、解雇の憂き目にあった。
  ソフトバンクでは成果を上げられなかったとはいえ、歴代助っ人でも4位となる通算301本塁打、794打点は、やはり凄まじい数字だ。バレンティンが日本でやってのけた偉業ぶりを十分に物語ると言える。

 そんな“キュラソーの怪物”が下した一大決心は、海外メディアでも小さくない話題となっている。台湾の日刊紙『今日新聞』は、「37歳という年齢もあって、日本でプレーし続けたいとする彼の期待は脆くも崩れた。彼は日本球界からの引退を余儀なくされた」と伝えたうえで、「2013年に、あのサダハル・オウの記録を抜き去るシーズン60本塁打は依然として末恐ろしい記録だ」と絶賛した。

 一方で晩年の成績から厳しい声もある。同じく台湾のポータルメディア『自由體育』は、「オウの記録を破った凄まじい男だ」と賛辞を送りつつも、推定2年10億円という大型契約を締結したソフトバンク時代について「福岡に行ってからのバレンティンは2シーズンで60試合にしか出られず、本塁打も13本塁打と伸び悩み、言い訳のしようがない給料泥棒になってしまった」と記した。

 37歳と決して若くはない。それだけにこのまま引退という選択もあり得るが、はたしてバレンティンはいかなる決断を下すだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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