「ファンの人も好きですし、球団自体の雰囲気も好きではある。ただ、それ以上に勝ちたいっていう気持ちの方が強い」

 これは昨季終盤の9月26日に大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)が漏らした言葉だ。かねてからチームの勝利、そしてプレーオフ進出への想いを公言してきただけに、“本音”と言えるストレートなものだった。

 自身はいわゆる“リアル二刀流”で一躍ブレイクを果たし、声価を高めた。一方でエンジェルスはア・リーグ西地区で5位。首位ヒューストン・アストロズとは18ゲームと大きく差をつけられた。だからこそ、「勝ちたいっていう気持ちの方が強い」と口にした。

 そんな大谷は今季も上々の成績を残している。相手バッテリーの警戒が強まった開幕時こそスランプが指摘されたが、現地時間6月27日時点で、打っては、打率.259、16本塁打、47打点、OPS.830、長打率.489のハイアベレージ。かたや投手としても12先発で6勝(4敗)、防御率2.90。1投球回あたり何人の走者を出したかを表す「WHIP」も1.01と安定している。

 それでもエンジェルスは、今季もアストロズに11.5ゲーム差をつけられてしまっている。このままのペースで行けば、8年ぶりのプレーオフ進出は当然、望み薄だ。そうした現状からにわかに囁かれているのが、大谷が移籍する可能性だ。

 2023年に現行契約が満了となる大谷の去就については、すでに様々に論じられている。現地時間6月24日には、米紙『New York Post』のジョー・ヘイマン記者がMLBの公式ネットワーク番組『MLB Now』内で、「我々はマーケティングに関して見逃している。彼は野球以外の面で年2000万ドル(約27億円)は稼ぐと聞いた」と指摘した。
  大谷の価値について討論が繰り広げられたこの日の番組内でヘイマン記者は「シャーザーも年俸は跳ね上がったんだ。オオタニだって上がる。少なくとも4500万ドル(約60億7500万円)よりは高い」と断言。そのうえで、次のように語った。

「これはエンジェルスではない球団の重役が面白いことを言っていたんだ。『エンジェルスはオオタニと契約をしないといけない。でも、そうしたら絶対に勝てない』とね。トラウトとレンドーン、そしてオオタニとの大型契約を抱えればね。

 彼らは今でさえ、球界でトップクラスにヘビーなチームだ。歴史上で最も偉大な選手を2人(大谷とトラウト)も抱えて、負け続けている。だから何か策を講じなきゃいけないと思う。例えば、トラウトをフィリーズにトレードするとかね」

 はたして、“勝利に飢える”大谷は新天地を目指すのか。いずれにしても、FAを翌年に控えた今季にどれだけ成績を上げ、声価を高められるかは去就を占ううえでカギとなりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

【関連記事】大谷翔平のMVP獲得に米記者が独自見解。「多くの人が“落ち目だ”と考えるような年」でも“可能性”が消えない理由

【関連記事】「この審判をクビにしろ!」大谷翔平への“不可解なジャッジ”に地元メディアが怒り「一度だけでなく、二度もだ!」

【関連記事】大谷翔平の“価値”をMLB公式番組が独自算出! 「間違いなく球団の未来を変える」という年俸額を熱く議論