ホームランを打った翌日に2ケタ奪三振――漫画でも描けないような活躍を、今日も大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)が見せてくれた。

 大谷は現地時間6月29日に行なわれたシカゴ・ホワイトソックス戦に「3番・投手」で先発出場。前日に4対11と大敗した強力打線に対して、5.2回5安打無失点11奪三振を記録し、7勝目を手にした。この投球だけでも十二分に称賛されるべきものだが、27日のゲームで本塁打含む3安打を放っていることを考えると、より一層に凄さが際立ってくる。

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 昨年に6月男ぶりを発揮した大谷は、今年も大好きな時期にバッティングが復調。9日以降の17試合で6本塁打、打率.361、OPS1.200と固め打ちし、シーズンOPSも.862まで改善させている。だが、今季は“もう一刀”=ピッチングの出来が驚異的なレベルにきている。

 6月2日のニューヨーク・ヤンキース戦は3.0回8安打4失点と苦しみ、この時点で防御率も3.99という数字だった。しかし、次のボストン・レッドソックス戦で14連敗中のチームを救う7回1失点の好投を見せると、そこから6回無失点、8回無失点12奪三振、そしてこの日の5.2回無失点11奪三振と好投を連発。
  気づけば無失点イニングは自己最長の21.2回まで継続し、防御率も2.68まで一気に良化させているのだ。しかも、ただ抑えているだけでなく、2試合連続2ケタKと相手を牛耳っているのもまさにエースのそれ。そして、この快投劇は“歴史的”に見てもハイレベルのものだった。

 米放送局『ESPN Stats & Info』によると、3試合スパンで30奪三振以上&無失点を記録した投手はここ10年間でわずか4人しかいないという。ジェイコブ・デブグロム(ニューヨーク・メッツ)、クリス・セール(ボストン・レッドソックス)、クレイトン・カーショウ(ロサンゼルス・ドジャース)、そして大谷だ。

 説明は不要かもしれないが、大谷が肩を並べた投手たちはまさに“ドミナント(支配的)”な男たちである。デグロムは2018、19年にサイ・ヤング賞を獲得し、昨年も故障するまでの15先発で防御率1.08、奪三振率14.28をマーク。セールはドクターKとして一時代を築き、17年には300奪三振の大台を突破。そしてカーショウは、歴代最強左腕の一人にも挙げられ、サイ・ヤング賞を3回受賞している。

 こうしたレジェンド級のピッチャーしか成し遂げていなかったハイレベルな投球を、大谷が、しかも二刀流をこなしながら達成したことは驚異的という言葉でも物足りないほどの偉業だろう。果たして日本が生んだ偉才は、今後どれだけのレコードを打ち立て、また塗り替えていくのか。その一挙手一投足に注目が集まっている。

構成●THE DIGEST編集部

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