ロシア・男子フィギュアスケートの歴史において最大のライバル関係にあったのが、アレクセイ・ヤグディン氏とエフゲニー・プルシェンコ氏のふたりだ。前者は2002年ソルトレイク五輪で金メダルに輝き、その4年後のトリノ五輪では後者が優勝。世界中のフィギュアファンが美しき至高のバトルに酔いしれた。
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 現役を退いたのちも、両者はなにかと比較されがちだ。42歳になったヤグディン氏はフィギュアスケートを題材にしたテレビの人気リアリティー番組で名司会を務め、いまやエンタメ界でも異彩を放ち、マルチぶりを発揮している。一方、3つ年下のプルシェンコ氏は現役時代さながらの厳しいトレーニングを続け、アイスショーなどでハイパフォーマンスを披露。みずからアカデミーを主宰して、後進の指導にも熱心だ。

 そんな両雄が近々、テレビ番組でスケート対決をする企画が持ち上がったようだ。そこでヤグディン氏へのライバル意識について問われたのがプルシェンコ氏。『MatchTV』の取材に応えると、「彼はもうどうやって、どこで滑ればいいかも分かっていないんじゃないか。じっと座ってコメントをしていればいいんだよ」と軽口を叩いたのである。自身はいまだリンクの上に立ち続け、観衆から拍手喝采を浴びているという自負もあるだろうか。
 
 これに対して、怒りを露わにしたのがロシア・フィギュア界の重鎮だった。現役時代のヤグディン氏を指導した名コーチのタチアナ・タラソワ氏で、『Sport Express』の記者にコメントを知らされると「ヤグディンが滑れないですって? どういうこと? プルシェンコはなんにも分かっていないわね。なんて馬鹿で間抜けなのかしら!」とまくし立てた。

 とはいえ、タラソワ氏とプルシェンコ氏も長きに渡って親交を深めてきた間柄。やんちゃな39歳に対して、「またくだらないこと言って」とばかりに、愛ある叱責をしたと見るのが妥当だろうか。『Sport24』の記者にタラソワ氏のコメントを伝えられたプルシェンコ氏は「おいおいおい、まいったな。なにもコメントしたくない」と言って、苦笑しながら立ち去ったという。

 2年前のインタビュー記事で、ヤグディン氏はプルシェンコ氏とのライバル関係について、「もうここまで来たら死んでからも比較されそうだな。どっちの墓石のほうが良いとかね。彼に対しては正直、憎悪の気持ちなんてないんだ。彼の存在があったからこそ、私も成長できたわけだからね」と話していた。

 大人げなく生涯のライバルを小馬鹿にした“皇帝”とは、なんとも対照的である。

構成●THE DIGEST編集部

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