現地時間3月26日、バレーボールのイタリアリーグセリエAで2022-23シーズンのプレーオフ準々決勝第3戦が行われ、男子日本代表の石川祐希が所属するパワーバレー・ミラノがシル セーフティ・ペルージャとアウェーで対戦。セットカウント1-3(25-23、28-30、18-25、20-25)で敗れた。対戦成績を1勝2敗としたことで、準決勝進出の可能性は次戦に勝利して第5戦へ持ち込むことが必須となった。 

【動画】ミラノ石川祐希が17得点と奮闘するも及ばず… ペルージャ戦ハイライト 3戦先勝(5試合制)を争うこの準々決勝。初戦を落としたミラノは、4日前に行われたホームでの第2戦で勝利。2セット先取の後、フルセットへ持ち込まれるも最終セットを見事に奪還してペルージャにリーグ戦初黒星を強いた。 

 大金星で1勝1敗のタイに持ち込み敵地へ乗り込んだミラノは、プレーオフの通算得点とアタック決定本数でトップ10入りした石川のほか、第2戦と同様の先発メンバー。ペルージャは、前回の対戦で途中起用だった破格のサーブ力を備えるオレフ・プロツニスキー(ウクライナ)を開始から送り込んだ。

 ペルージャの本拠地は約3,000人のサポーターが詰めかけ超満員。怒号にも似た声援に包まれ幕を開けた第1セット、ミラノは好調な立ち上がりを見せる。石川は自身最初の得点でリードを広げ、バックアタックで追加点。さらに、相手ブロックを引きつけるフェイクセットで味方のクロス弾を演出して見せ場を作る。このプレーでビハインドを5点とされたペルージャは、選手交代を決断。低迷する大砲ウィルフレド・レオン(ポーランド)に替え、投入したカミル・セメニュク(ポーランド)のエース1本を含むサーブで巻き返しに出る。1点差まで詰め寄られたミラノもエース1本を含むサーブで応戦して逆転を阻止。石川が3枚ブロックを攻略して再びリードを広げる。終盤、ラリーを制して追い上げを封じ、最後は相手の打球がコートを大きく外れてセットを先取した。 

 接戦が続いた第2セット前半、石川の好守と精度の高い2段トスがミラノの優勢を支える。中盤に入りかけ同点とされた場面でも、守備で逆転を許さず。その直後には、ブロックを炸裂させてリードを4点に広げる。以降も、巧みなブロックアウトで3得点。第1セットで得点へ繋げたフェイクセットを警戒した相手ブロックを、瞬時に察知してツーで叩き込んだバックアタックは圧巻だった。一度もリードを許さず5点差をつけたミラノのセット連取を誰もが確信し始めた終盤、ペルージャがセット平均エース数でリーグ首位を誇る武器を駆使して攻勢に出る。エース2本を決められるなど、ミラノはレセプションに苦しみながらリードを助けに3度のセットポイントを手にするが、それを逃すとセメニュクのエースで形勢一転。石川が2得点を挙げ奮闘するも、再びプロツニスキーのサーブが襲いかかり大逆転を許して2セット目を取りこぼした。 

 ミラノは嫌な形でセットを落としたダメージが響き、勢いづいたペルージャに続く2セットを奪われ逆転で敗れた。 
  石川はチーム最多の17得点(アタック15、ブロック2)を記録。追い込まれた第4セットでも4得点を挙げるなど、集中の切れたチームを最後まで鼓舞し続けた。 
  背番号14の2年契約更新に大きく関わったミラノのスポーツディレクター、ファビオ・リーニ氏は試合前の雑談の中で、「巨額を投じてトッププレーヤーを集めたクラブと我々のチーム作りのスタンスは異なる。熱意をもって選び獲得した選手を融合させチーム力の向上を図ることが今シーズンの方針であり、この選手たちそのものが、“ミラノ”なんだ。これらを踏まえ、第2戦でペルージャに勝利したことは、金星を上回る成果だと思っている」とシーズン終盤に際しての思いを明かしてくれた。 

 今シーズン無敗だったペルージャに土をつけたのはわずか2チーム、リーグ戦ではミラノのみ。もう1チームのピアチェンツァは、バレーボール界で誰もが知る3選手を獲得する大型補強でメンバーを一新し、コッパ・イタリア決勝でペルージャを退け優勝を果たした。 

 また、同氏は試合後に、「ペルージャに勝った後もチームはまったく浮足立つことはなかった。今日は敗れたが、選手たちの戦いぶりを誇りに思う」と石川がコートキャプテンとして成長を促してきたチームへ、第4戦での奮起に期待を込めて賛辞を贈った。 

 実力が伯仲したレギュラーシーズンを物語る今シーズンのプレーオフは、準々決勝3戦を終えて、4強勢が3連勝で勝ち抜けできず、すべてのカードが第4戦へともつれ込むことになった。 

 第4戦は1週間後(日本時間4月3日25時開始予定)。チャンピオンズ・リーグ準決勝に出場するペルージャが中3日の一方、2勝2敗として5戦目へ準決勝進出の望みを繋ぎたいミラノにとってコンディション調整が可能となる日程は好材料だ。正念場の一戦で石川のさらなる活躍に期待が集まる。

取材・文●佳子S.バディアーリ
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