レジェンド女子プロレスラー長与千種が代表を務めるプロレス団体マーベラスが『Marvelous7周年記念大会』5.3東京・後楽園ホール大会を開催した。

 記念大会とあって、好勝負が続くなか、セミファイナルでウナギ・サヤカを倒した彩羽匠の前にOZアカデミーの尾崎魔弓が現れる。これには満員の会場全体が騒然となった。

 マイクを持った尾崎は「みなさんこんにちは。一生関わらないと思ってた、OZアカデミーとマーベラスその禁断の扉をこの尾崎魔弓がきょう開けに……いや、こじ開けに来ました! 確か1年前にさ、後楽園の還暦祭りのときに、オマエあたしとめちゃくちゃ試合やりたがってたじゃん。1年経ったけど、やってあげてもいいよ」と衝撃の一言。

 すると彩羽は、上から目線でこう言い返した。

「タイミング悪いなぁ尾崎魔弓。1年前確かに、試合やって、またやりたいなって思いましたよ。マーベラスとOZは、なんだか、ちょっと大人の事情でよくわかんないですけど今までOZのことは口に出すなって、尾崎魔弓のことは口に出すなって空気になってましたよ」

「でも、やりたいと思ったのは1年前です。なんかガイア(ジャパン)の尾崎魔弓だと思ってました。Youtubeでずっと見てました。でも今もう歳を重ねて、足腰大丈夫ですか?」

 その途端、尾崎がバックブローで倒し、袋からチェーンを出して、チェーンナックル連打。割って入るセコンドも次々チェーンナックルでバタバタと倒してしまう。彩羽は額から流血している。

 血まみれの彩羽に尾崎は「だせーなオメエ! そんなんでうちらに勝てないと思うけどな。そんな勇気あんだったら、5月14日、新宿FACE、ごめんあたしカード決まってた。6月11日新宿FACEに乗り込んでこいよ」と吹っ掛けた。
  挑発を受けた彩羽は「おい、OZ、いや尾崎魔弓、オメエらのそのやりかた、クソダセエなこの野郎! 6月11日! オイ!お前絶対ぶっ殺してやる」と怒りをぶつけると、尾崎は「シングルでやるのもったいないからよ、タッグ誰か連れてこいや」とマイクで彩羽を殴打してバックステージへ引きあげた。

 尾崎がいなくなると彩羽はリングサイドで配信のカメラマンをしていた千種に「長与さん、行かないんですか? 長与さんがOKだったら、OZぶっ潰しに行きますよ」と確認を取る。

 すると千種は「あの人超人だな。ガイアジャパンで終わってるかなと思ってたんだけど、だからやる必要ないと思ったけど身体も全然違うし。彩羽と桃野で行ってください。潰してきてください」と桃野美桜とのマーベラスのトップでOZに乗り込むことを了承した。

 これを受け、彩羽は「やります。台無しにします。これがOZのやり方なら、マーベラスのやり方で徹底的に潰します」とスイッチが入っていた。
  バックステージで尾崎は「あー気持ちよかった。乗り込むのって久しぶりだからさあ、楽しかったよ。なんか客が呆気にとられてキョトンとしちゃってさあ。楽しいねえ。巷じゃ、ファンの間でもマスコミの間でも『OZとマーベラスは絶対一緒にならない』って噂があるみたいで、私もそう思ってたし、一生マーベラスと関わることはないだろうと思ってたけど」と言ったところに彩羽が現れて再び大乱闘。

 尾崎は「うるせえんだよ! 6月、こんなもんじゃねえぞ!『来てくれてありがとうございます』だろオマエ! わざわざ来てやったんだぞ!」と彩羽を睨みつけると控室へ。

 対する彩羽は「マーベラス7周年大会、尾崎魔弓にぶっ潰されると思わなかったっす。OZとはこれが禁断だったらやってやりますよ。OZ、自分の中では凶器しか使えない、昔輝いてた選手だけがいるところだと思ってますよ。そしたら、今の時代に命かけてるマーベラスが、潰しに行きます!ふざけんな」と怒りが収まらない様子だった。

 一方、メインイベントで元OZアカデミーの永島千佳世からAAAWシングル王座を奪取した桃野は、タイトルマッチに向けて集中していたため、自身がOZに乗り込むことを知らされていなかったようで、最初は「えっ、ホントですか?」と戸惑いを見せていたが、すぐに笑顔に変わった。

「メッチャ嬉しい! どうやって決まったかわかんないですけど、勝手に暗黙の了解としてOZアカデミーと今までずっと絡んでいくことがなかったから、大人の事情とかあるのかなって思っていて言えないことはあったんですけど、尾崎選手とずっと試合をしたいと思っていたんですよ」

「そんな甘っちょろいもんで決まったんじゃないと思うんですけど、しっかり事情を聞いて、それなりの気持ちで、乗り込む形になるんですかね?今の感情だけ言うと、『試合できるんだ!』『マーベラスとOZが関わるんだ!』ってワクワクの方が強いです」

 AAAWシングル王座は尾崎もガイア時代に巻いている。桃野はAAAWのチャンピオンとしてOZに乗り込むことになるが「マーベラスにケンカをふっかけに来たってことは、今、私はマーベラスの顔なので、大丈夫です。しっかり、楽しめるかな? 楽しみたいと思います」と気を引き締めていた。
  OZには千種が育てたガイア1期生の加藤園子も所属しており、今回は尾崎率いる正危軍との対戦が予想されるが、千種は「いずれ加藤と絡む可能性もありますね」と語っていた。千種と尾崎もガイア時代に幾度も抗争を繰り広げていただけに、尾崎の怖さや巧さはわかっている。

 しかし、今回は彩羽や桃野といったマーベラスで育てた弟子を尾崎と対戦させることで、自身は一歩引いて見守る意向だ。ヒール不在のマーベラスをターゲットにした尾崎の嗅覚には凄いものがある。プロレス界に“絶対”という言葉はないのだ。

◆マーベラス◆
『Marvelous7周年記念大会』
2023年5月3日
東京・後楽園ホール
観衆 未発表(満員)
▼下克上(20分1本勝負)
○彩羽匠(15分09秒 エビ固め)ウナギ・サヤカ⚫︎
※ランニングスリー

取材・文⚫︎どら増田

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