現地時間5月8日(日本時間9日)、ゴールデンステイト・ウォリアーズとロサンゼルス・レイカーズによるウエスタン・カンファレンス・セミファイナルは第4戦を迎えた。

 ウォリアーズはステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、アンドリュー・ウィギンズ、ドレイモンド・グリーンという不動の4人に、過去2戦で起用されていたジャマイケル・グリーンに代わりゲイリー・ペイトン二世を先発に抜擢。よりディフェンシブかつスモールな布陣で臨んだ。

 試合はカリーやウィギンズ、ペイトン二世、D・グリーンらの奮戦もあり、アウェーのウォリアーズが第3クォーター終了時点で84−77と7点をリードして最終クォーターへ。

 だがレイカーズは第4クォーターにロニー・ウォーカー四世が覚醒。ウォーカー四世の3ポイント、レブロン・ジェームズのプルアップジャンパー、アンソニー・デイビスのショット、さらにウォーカー四世のショットで一気に逆転(86−84)に成功。

 ウォリアーズはカリーのジャンパーで同点に追いつくも、ウォーカー四世は残り1分53秒にレブロンのアシストからプルアップジャンパーを決めてリードに導くと、レイカーズは最終スコア104−101で逃げ切り、シリーズ戦績を3勝1敗とした。

 ホームで2連勝を飾ったレイカーズでは、レブロンが27得点、9リバウンド、6アシスト、デイビスが23得点、15リバウンド、3スティール、オースティン・リーブスが21得点、4アシスト、デニス・シュルーダーが10得点をマーク。
 「今夜の俺たちは、ロニー・ウォーカーなしでは勝っていない。それは確かだ」とレブロンが話したとおり、ウォーカー四世は7点ビハインドで迎えた最終クォーターにこの日奪った全15得点を集中させ、逆転勝利の立役者となった。

 第3戦(127−97でレイカーズの勝利)でも12得点、4リバウンド、2スティールを残したとはいえ、今季のウォーカー四世はアップダウンの激しいシーズンだった。

 24歳のスウィングマンは開幕からスターターで起用されて2桁得点を連発も、12月末にケガで戦線離脱。復帰後はベンチスタートとなり、3月に入るとローテーション外になるなど出番が激減。プレーオフに入ってもメンフィス・グリズリーズとの1回戦では4試合で平均3.7分の出場にとどまり、わずか2.0点に終わっていた。

「自分がイメージできるなかで最高の気分。子どもの頃からずっと夢見てきたものだね」と試合後に振り返ったウォーカー四世は、「僕にはスコアラーとしてのメンタリティが第一にある。自分にはものすごく自信があるんだ。自分にはどんなことができるか分かっている。多くのことを犠牲にし、ジムで多大な時間を費やしてきた。今日それがようやく実を結んだのさ」と誇らしげに語っていた。

 なお、レイカーズの球団史上、プレーオフで第4クォーターにベンチから15点以上を奪った選手は26年前のコビー・ブライアント(17得点/1997年5月8日vsユタ・ジャズ)以来という快挙だった。

 ウォーカー四世という“ラッキーボーイ”の出現でカンファレンス決勝進出に王手をかけたレイカーズ。10日に行なわれる敵地での第5戦でシリーズ突破を決めることができるか。

文●秋山裕之(フリーライター)

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