卓球の世界選手権は大会7日目を迎え、現地5月26日に女子シングルス準々決勝が行なわれた。世界ランキング10位の早田ひなが、同ランク3位の王芸迪(中国)を4-3で撃破。準決勝進出を決め、メダルを確定させた。

 卓球大国の中国選手を相手に、一進一退の攻防は続いた。ゲームポイント20-19。9度のマッチポイントをしのぎ、最後は早田が激闘に終止符を打つと、歓喜の涙を流した。

 この種目の日本勢のメダルは2017年の平野美宇以来、6年ぶり。さらに中国選手を破っての世界選手権シングルスメダルは、男子を含めても1979年大会の小野誠司以来、44年ぶりの快挙だ。準決勝では、ふたたび中国の孫穎莎と対戦する。
  22歳の激闘に海外メディアも熱視線を送った。オリンピック公式サイト『Olympics.com』は「日本のヒナ・ハヤタが世界選手権で歴史に名を刻んだ!」と評し、「ハヤタは王芸迪との壮絶な戦いを制し、中国の覇権に挑戦する。互いに譲らず、4-3(4-11, 11-3, 11-9, 6-11, 11-9, 8-11, 21-19)で、日本のパドラーに軍配が上がった」と今大会一番の死闘だったと伝えた。

 今大会は男女シングルスで4強入りしたのは、早田以外は全て中国選手だった。中国のスポーツメディア『Soho china』は、その点を指摘したうえで、「ベスト4がオール中国人という夢が打ち砕かれてしまった」と記し、中国勢の牙城を打ち崩した実力を高く評した。
 
 強敵を退けた早田。はたして、日本時間27日20時からスタート予定のセミファイナルでは、どんな戦いを見せるのか。日本卓球界の期待を一身に担うエースに注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】早田ひなが死闘を制しメダル確定の瞬間!

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