完膚なきまでに砕け散った。

 現地5月24日、ロサンゼルス・ドジャースは敵地でシンシナティ・レッズと対戦し、6対9で完敗。一時は逆転に成功したが、2点リードの5回に継投策が失敗。5投手が計11四死球を与える大乱調で今季ワーストタイの3連敗を喫した。「2番・指名打者」で先発出場した大谷翔平も5打数ノーヒットとブレーキだった。

 強力打線の一方で、課題の中継ぎ陣の脆弱さが露呈した。先発のジェームズ・パクストンが初回に先制3ランを献上する苦しい立ち上がりだったが、直後の2回にクリス・テイラー、ムーキー・ベッツの長打ですぐさま同点。なおも1死二、三塁で大谷の内野ゴロの間に1点を勝ち越し。5回には4番ウィル・スミスに一発が飛び出し、ドジャースが5対3と点差を広げた。

 ところが、2点のリードを投手陣が守れなかった。その裏、パクストンが先頭打者のステュアート・フェアチャイルドにソロ本塁打を浴びて1点差。そのあと2アウトを取ったが、四球を与えたところで降板した。

 だが、2番手で登板したヨハン・ラミレスが大誤算。連続四死球で満塁のピンチに拡大すると、7番ニック・マティーニにもストライクが1球も入らず3ボール。インコースに投じた速球がマティーニの背中に当たり押し出し。たまらずデーブ・ロバーツ監督は左腕のアレックス・ベシアにスイッチして流れを食い止めようとするが、ベシアは2打席連続ヒットと当たっているジョナサン・インディアに痛恨のグランドスラムを被弾。この回だけで大量6点を失った。ドジャースは結局、この継投失敗が最後まで響いた。
  リリーフ陣の崩壊は地元からも厳しい声が上がっている。

 ロサンゼルスの日刊紙『Orange County Register』は「5回にレッズが6得点し、ドジャースの2点リードから6対9で3連敗となり、すべてが崩れ去った」と記し、「(先発の)パクストンは助けにならなかった」と言及。「ブルペン陣の最近の好調な要因のひとつは、先発投手が試合を長く投げ続け、マウンドを少ししかカバーしなかったことだ。彼は金曜日、5イニングを投げ切れなかった」と辛口指摘。5安打(2被本塁打)4四球5失点と厳しい投球内容だった左腕を酷評した。

 記事では「ドジャースのロバーツ監督は最近のブルペンをどう感じているだろうか」と問いかけたうえで、「エバン・フィリップス、ジョー・ケリー、ライアン・ブレイジャー、ブルスダー・グラテロルが負傷者リスト(IL)入りして以来、手薄になっているドジャースのブルペンは、ほぼ毎日のようにロースターを通して投手を入れ替えている」と気になる指摘。怪我人が続出している中継ぎ陣の層の薄さを危惧した。

 敗れたロバーツ監督は「これが現実だ。言い訳はできない」と肩を落としながら、「成功するためのベストなポジションに、彼らを配置し続けなければならない」と苦しい台所事情を話し、次戦に気持ちを切り替えていた。

 11安打6得点と気を吐いた打線の裏で、露呈したブルペン陣の不安定さ。依然ナ・リーグ西地区首位を独走しているが、不安が残る1敗だった。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】ド軍リリーフ陣が痛恨のグランドスラムを浴びる…
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