6月12日(日本時間13日)に迎えたNBAファイナル第3戦。2連勝で敵地アメリカンエアラインズ・センターへ乗り込んだボストン・セルティックスは、ダラス・マーベリックスの“先制パンチ”を受けた。

 カイリー・アービングのレイアップで先制したマブズは、ルカ・ドンチッチの3ポイントにデリック・ジョーンズJr.のショットも決まって9−2の好スタート。第1クォーター残り4分48秒にはアービングがシリーズ初の3ポイントを成功させ、早くも13点差をつけた。

 しかしセルティックスもすかさず反撃。ジェイレン・ブラウンとジェイソン・テイタムの連続得点に加えて、途中出場のサム・ハウザーが効果的に3ポイントを決め、1点差(30−31)に迫って最初の12分間を終了。第2クォーターは互いに20点ずつを取り合って迎えた後半、セルティックスが突き放しにかかる。
  第3クォーター開始3分は激しいリードチェンジが続くなか、テイタムとドリュー・ホリデーの連続3ポイントで抜け出すと、同クォーター中盤には差を10点に拡大。15点リード(85−70)で迎えた最終クォーターも3ポイント攻勢で開始53秒に21点差(91−70)とし、相手の息の根を止めにかかった。

 ただ、マブズもそう簡単に白旗を揚げることはなく、PJ・ワシントンの長距離砲を皮切りにドンチッチやデリック・ライブリー二世、ジョシュ・グリーンが加点。セルティックスがタイムアウトを取って流れを止めにかかるも猛追は続き、残り6分11秒には3点差に(93−90)。その後、残り4分12秒にドンチッチが痛恨のファウルアウトとなったが、アービングが3分37秒にプルアップジャンパーを沈め、ついに1点差(93−92)まで肉薄した。

 だがセルティックスはここからブラウンのティップショットとデリック・ホワイトの3ポイントで再度の突き放しに成功。以降はリードを守り切り、最終スコア106−99で接戦を制した。

 試合後、テイタムは「相手はホームで戦っていて、観客が味方についている。先制パンチをしてくるのは予想できていた」と冷静に振り返る。最大21点差をあと少しで溶かすところだったが、チームに慢心はなかったと明かした。

「考えすぎないようにしている。バスケットボールというゲームはランのやり合いなんだ。自分たちが予想していた展開になることなんてない。チャンピオンになりたいなら、いかなる状況でもしぶとく戦わなければいけない。今夜の僕らはまさにそれをやったのさ」 セルティックスはテイタムが31得点、6リバウンド、5アシスト、ブラウンが30得点、8リバウンド、8アシストと両輪が30得点超え。さらにホワイトが16得点、5リバウンド、2ブロック、ホリデーが9得点、5アシスト、ハウザーが9得点、アル・ホーフォードが8得点、5リバウンド、2スティールを記録した。

 クリスタプス・ポルジンギスが第2戦で左足の後脛骨筋腱(こうけいこつきんけん)脱臼に見舞われ離脱を余儀なくされるなか、センターのルーク・コーネットではなくゼイビア・ティルマンがシリーズ初出場し、3得点、4リバウンド、2ブロックと奮戦したことも大きかった。
  チームを引っ張ったテイタムとブラウンは試合後、熱い抱擁で勝利を分かち合った。

「2人ともエキサイトしていたから、試合が終わった時にはとても疲れていたよ。僕らは『あと1勝だ』とか言う必要性はないんだ。(シリーズが)どれだけ続こうと、誰もリラックスしたりしないし、満足することだってない」

 そう語ったテイタムは、「彼(ブラウン)に『君のことを誇りに思う』と言ったら、彼も同じことを返してくれた。僕らは戦い続けなければいけないし、リラックスなんてできない。それが僕らの交わす会話なんだ」と口にしていた。

 プレーオフ10連勝としたセルティックスは、14日(日本時間15日)の第4戦でスウィープ決着を狙う。球団史上18度目、そして自身初優勝まであと1勝としたテイタムとブラウンが、次戦も勝利に導けるか注目だ。

文●秋山裕之(フリーライター)

【NBAファイナル】テイタム&ブラウンが30得点超えの活躍でセルティックスが18回目の優勝に王手!マブズは第4Qの猛攻及ばず3連敗<DUNKSHOOT>