新日本プロレス、全日本プロレス、プロレスリング・ノア、DDTプロレス、大日本プロレス、ドラゴンゲート、スターダム、東京女子プロレスらが参加している日本プロレスリング連盟UJPWが主催するプロレスオールスター戦 『ALL TOGETHER in SAPPORO 〜能登半島復興支援チャリティ大会〜』6.14 北海道・北海道立総合体育センター 北海きたえーる大会が開催され、ABEMA PPVで生中継した。前回は5.6東京・日本武道館で開催したが、全日本と東京女子が不参加となり、今大会は、前回に引き続き東京女子そしてドラゴンゲートが不参加となったものの、全日本の宮原健斗が自ら参戦を直訴したことから、前回と同じく6団体が参加。日本武道館大会では見られなかった顔合わせも実現している。

【PHOTO】王者・SANADAを破り、内藤哲也がIWGP世界王者初戴冠を果たす!|ベルク Presents WRESTLE KINGDOM 18 in 東京ドーム メインイベントでは、新日本とノアという団体の枠を越えて遺恨が深まっている内藤哲也とジェイク・リーがついに一騎討ち。前哨戦では1勝1敗となっているが、新日本のシリーズを通じて内藤はジェイクの発信力のなさを猛烈に批判。ジェイクは新日本マットで暴れ回っているバレットクラブのWAR DOGSと自身がノアで率いているGLGを合体させて、内藤率いるロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンとの軍団闘争に発展させるなど、内藤潰しに動いている。しかし、内藤は日本時間7月1日にアメリカで開催されるAEWとの対抗戦『FORBIDDEN DOOR』(禁断の扉)で、ジョン・モクスリーに奪われたIWGP世界ヘビー級王座への挑戦が決まったことから「ジェイク・リー戦が、モスクリー戦のステップのようなそんな試合になってしまった」と上から目線で挑発。ジェイクは「このチャンスを活かして、自分が成すべきこと、成し遂げたいことを実行するだけ。私が勝てばプロレス界の存在が変わる」と自らのスタンスを崩さないまま当日を迎えた。

 会場が大ナイトーコールに包まれる中、試合開始のゴング。序盤は2人とも似たような相手を焦らすスタイルで、なかなか交わらない。しかし場外戦になるとパワーで勝るジェイクが圧倒。リング内でも高さのあるバックドロップや執拗な逆エビ固めで内藤を苦しめていく。一方の内藤は、デスティーノへの布石として首への集中攻撃を見せるが、ジェイクもエルボーで応戦し内藤は終始劣勢を強いられる展開になる。

 しかしジェイクの隙を突いた内藤はエスペランサ、バレンティア、延髄斬りと畳み掛けると、バックエルボーの連打から一気にデスティーノが決まりカウント3。激戦を制した。試合後はジェイクを認めたのか水が入ったペットボトルを寝ながら同じくダウンしているジェイクに渡すが、ジェイクは内藤にこれを返した。エンディングはロスインゴのメンバーを呼び込みフルメンバーで「デ・ハポン!」の大合唱で大会を締めている。 バックステージで内藤は「ジェイク・リー選手と初めてのシングルマッチ。俺は楽しかったよ。ジェイク・リー選手も楽しかっただろ。 また遊ぼうぜ。だからジェイク・リー選手、また対戦できるその日まで、 トランキーロ!あっせんなよ」といつかまた再戦をすることを誓っていた。『ALL TOGETHER』のメインイベントは毎回お祭り的なカードが組まれており、シングルマッチが組まれたのは初めて。スターダムの黄金カードであるAZM対スターライト・キッドや、石井智宏とマサ北宮の3度目となるシングル対決といった好勝負をはじめ、第0試合にアンドレ・ザ・ジャイアントパンダが出場するなど、内容的にも前回よりは良かったが、翌15日に新日本は同会場で、ノアは神奈川・横浜BUNTAIでそれぞれビッグマッチを控えており、DDTは東京・TFMホール、大日本は東京・後楽園ホール、スターダムは大阪・エディオンアリーナ大阪第2競技場で試合が行なわれるとあって、新日本以外の選手にとってもファンにとっても強行スケジュールになってしまったのは残念。5.6日本武道館大会に続いて観客動員も伸び悩む結果になってしまった。
  前回はタイチが「全部が集まってこれか?」と発言して話題となったが、今大会ではグレート-O-カーンが「第三者が公平なリングを作るべき」と提案していた。プロレスの新規ファンを開拓するためにもこういう色々な団体が見られる大会は年に数回でも継続してもらいたいだけに、関係者には今一度UJPWという組織のあり方を真剣に考えてもらいたい。

◆日本プロレスリング連盟◆
『ALL TOGETHER in SAPPORO 〜能登半島復興支援チャリティ大会〜』
2024年6月14日
北海道・北海道立総合体育センター 北海きたえーる
観衆 2156人
▼スペシャルシングルマッチ(60分1本勝負)
内藤哲也(26分32秒 片エビ固め)ジェイク・リー
※デスティーノ

文⚫︎どら増田

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