告発側が山根元会長の反撃再開に危機感、刑事告発などを真剣準備

告発側が山根元会長の反撃再開に危機感、刑事告発などを真剣準備

 日本ボクシング連盟の山根明元会長(78)が、辞任表明後、たった1日で反撃を開始した問題に、告発サイドが危機感を抱いた。山根元会長は、複数のテレビの取材に対して「死ぬまでアマチュアボクシングにかかわる」「これからですよ」「無冠の帝王」などと発言。「何を辞任したか?」が問題視されていたが、完全退陣ではなく、関西連盟会長や奈良県連盟名誉会長の職に残ることを示唆した。また30人いる理事のほぼ全員が辞意の意向を固めているが、正式な辞任届を提出しているのは山根元会長のご子息の山根昌守・元会長代行ただ一人だけ。山根元会長及び連盟の数々の不正を告発した日本ボクシングを再興する会は「理事がこのままでは、ほとぼりが冷めた頃に山根元会長が再選する」と危機感を強めた。早ければ週明けにも、臨時総会の招集を請求する考えで、そこで山根元会長の「完全除名」と新理事を選出、また同時に山根元会長と側近理事を金銭不正に関する横領罪で刑事告発する準備も進めている。

 告発者側を震撼させ激怒させるような発言の数々だった。山根元会長がテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」や、フジテレビ系の「直撃LIVE グッディ!」などに9日夜、大阪市内で夕食後に直撃され、“山根劇場”を展開。日本ボクシング連盟の会長、理事は辞任したものの、日本連盟の正会員として関西連盟の会長、奈良県連盟の名誉会長の座は辞さずに、今後もアマチュアボクシング界に関わっていく姿勢を示唆したのだ。

 8日に行われた会見で日本ボクシング連盟の吉森専務理事は、山根元会長の辞任の詳細について「すべての関係を辞めるという約束。確信している」と断言したが、「会員まで辞めるかどうかわかりません」とも話し、関西ボクシング連盟の会長職については「関西連盟が考えること」と発言が揺れた。さらに関西連盟会長辞任の意思の確認を報道陣に求められると「日本連盟にその権限はない」と逃げを打った。最後に「すぐに確認してブログで報告する」と約束したものの10日現在、まだ日本連盟のホームページ上での報告はない。

 再興する会の関係者は、これらの山根発言と連盟の対応に警戒心を強めた。
「影響力は間違いなく残る。実際、関西連盟所属の連盟からは、まだ2つの連盟からしか、臨時総会の開催に賛同を得られていない」
 山根元会長が会長となっている関西連盟所属の連盟は、“奈良判定”の奈良県連盟など6つがあるが、半数以上が、態度を保留している。
 またさらに怖いのが、30人いる理事のうち正式に辞任届けを出しているのが一人だけしかいないという現状だ。吉森専務理事は、自らも含めて、「ほぼ全員の理事がそういう(辞任の)意思表明をした」としたものの「ただし正式の書面は何もないので、もう1回意思確認する必要がある。常務理事に一番責任があるが、他の理事はそのまま残るのか」とも含みをもたせ、しかも“金庫番”として山根元会長を支え、成松大介選手の助成金の不正流用の隠蔽工作までしていた側近の一人、内海祥子常務理事が辞任の意思を明らかにしたとしながらも、残留を願う考えをわざわざ会見で口にした。

 再興する会では、「もし、このまま理事が正式な辞任文書を出さず、ほとぼりが冷める頃に総会を開かれると、山根元会長が再選することになるんです」とまで危惧する。

 日本連盟の定款によると理事は、総会にて選出されるが、過半数以上の出席で過半数以上の賛成を得ることができれば理事に当選する。議決権は、30人の理事と都道府県代表の47人の計77人が持つが、そのうち39票以上を得票すれば、山根元会長は理事への復活が可能となる。現在、30人の理事のほぼ全員が辞任の意思を示しているが、新しい理事が選出されるまでは、日本連盟の運営を円滑に進めるために、現在の理事は、そのまま業務を続ける。今後、第三者委員会の調査結果が出て、不正が認定される流れになれば、辞任の意思を固めた理事が、翻意するとは、とうてい考えにくい。だが、再興する会が、それを危惧するほど、“独裁政権”を敷いていた山根元会長の影響力は大きかったのである。

 


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