松たか子主演の連続ドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」(毎週火曜夜9:00-9:54、フジテレビ系)は、脚本家・坂元裕二が手掛ける完全オリジナルストーリー。松演じる3回結婚して3回離婚したバツ3、子持ちの社長・大豆田とわ子が“三人の元夫”に振り回されながら日々奮闘する姿を描いたロマンティックコメディーだ。

離婚してもなお、とわ子のことを忘れられない男性陣として、一番目の元夫でレストランオーナー兼ギャルソンの・田中八作(はっさく)を松田龍平、二番目の元夫でファッションカメラマンの佐藤鹿太郎(かたろう)を角田晃広(東京03)、三番目の元夫で弁護士の中村慎森(しんしん)を岡田将生が演じる。

今回、同ドラマでプロデューサーを務める佐野亜裕美氏にインタビューを実施。インタビューの後編では、毎話変わるエンディングに込められた思いや、最終話に向けての見どころなどを聞いた。

――第一章として描かれたこれまでの場面で、ここは名場面だなというシーンやせりふがあれば教えてください。

5、6話が第一章の完結で、7話から第二章になります。5、6話で事態がものすごく動き、6話でギョーザを包みながら、元夫たちが次々に振られていくところが面白いです。坂元さんが描く、思わぬ方向に話が転がっていく展開が見事だと思いました。

キャストの皆さんも撮影が大変だったと思いますが、とても頑張ってくれたので良かったです。あとは、とわ子が綿来かごめ(市川実日子)の部屋で残ったもので食事を作るところもすばらしかったです。

フードスタイリストの飯島奈美さんにも、大事なシーンなのでよろしくお願いしますと言いました。人が生きていくこと、死んでいくことってこうないうことなんだと感じられるので、個人的に6話に対する思いが強いです。

――かごめの死が意外でしたが、このキャラクターへの思い、展開を教えてください。

私の知人が亡くなったことをきっかけに、一人で生きて死んでいく人の背中を押すようなドラマにしたいという思いがありました。特にコロナ禍で病室に家族も入れず、タブレット端末を通して家族が励ます中、おじいさんが一人で亡くなっていく海外の映像を見て、家族がいようがいまいが関係なく、最後は一人で死んでいくけど、周りがどう受け止めていくかだなと思いました。

このドラマを始めたきっかけを背負っているのがかごめで、本読みのときにも坂元さんが市川さんにそのことを丁寧にお話ししていました。

――エンディングが毎回変わることも話題になっていますね。そのようにした経緯は?

坂元さんのドラマはせりふが多いので、本編中に歌をかけるのはイメージがわかず、本編と切り分けたエンディングにしようと思いました。毎週1分半同じものを見るより、他のものを見たいと思うし、私にとっては、スタッフ・キャストの名前が出るエンドロールも大事なので、視聴者に最後まで楽しんでもらうためには、毎回歌を変えようと思いました。

――ラップにした理由があれば教えてください。

坂元さんがもともとラップ好きで、「ラップどうですか」と言われました。最初は自己紹介ラップにしようと思いましたが、ラッパー目線でこの作品を語ってもらう方がいいなと思い、この形になりました。

――リリックに関してはラッパーの方にお任せしたのでしょうか?

キーワードを渡して、使ってもらったりしました。2話のBIMさんは台本を読み込んでくれて、パンダの写真を見ながらお風呂に漬かったと言ってました。逆にあえて距離を置いて俯瞰で見てリリックを書く方もいましたけど、こちらからNGを出したことはないです。

――曲を聴いてどのように思いましたか?

本当にかっこいいなと思いました。本編の現場スタッフとは切り分けて作ったので、完成してみんなに聴いてもらって「かっこいいですね」と言われてうれしかったです。

――6月15日(火)放送の最終回に向けて終盤はこんな盛り上がりにしたいなどの展望を教えてください。

6話のラストに出てくる小鳥遊大史というキャラクターをオダギリジョーさんが演じるのですが、大史とのラブストーリーと3人の元夫たちとのひと悶着があり、あとは会社が大変なことになっていきます。

4話でかごめが、とわ子に自分が社長であることで、小さい女の子が私も社長になれるという役目だということを言い残すので、とわ子の社長として頑張らないといけない気持ちと、自分には合わないという気持ちの闘いなど、とわ子なりに答えを見つける最終回になると思います。