吉沢亮が主演を務める大河ドラマ「青天を衝け」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)。第23回(7月18日放送)で幕末のクライマックス・大政奉還が描かれたが、五輪中継の関係で次の第24回は8月15日(日)の放送となる。明治維新へと突入していく次の放送を前にここまでを総ざらい!

視聴者を魅了した神回を、渋沢篤太夫(=栄一/吉沢)と高島秋帆(玉木宏)や徳川慶喜(草なぎ剛)、平岡円四郎(堤真一)らのかかわりと共に振り返る。放送休止のこの時期は、見逃していた人も一気にストーリーに追いつくチャンスだ。

■高島秋帆(玉木宏)…“国家”との出会い

資本主義の父と称される実業家・渋沢栄一の生涯を描く同作。高い志を持って未来を切り開いていく栄一を吉沢が演じ、江戸幕府最後の将軍・徳川慶喜(草なぎ剛)とのかかわりも印象的に描く。

栄一は、中山道沿いの血洗島村で養蚕と藍玉づくりを行う家に生まれた。その幼少期、初めて“国”を意識するきっかけを与えたのが洋式砲術家・高島秋帆だった。

えん罪で血洗島近くの牢に閉じ込められていた秋帆。第1話では幼い栄一(小林優仁)に「このままでは“この国”は終わる」と嘆き、第3回で牢を出ていくシーンでは「私はこの先、残された時をすべてこの“日の本(ひのもと)”のために尽くし、励みたいと思っている。お前も励め。必ず励め」と、いち百姓である栄一に声を掛けた。それまで“国”といえば武蔵の国を思い浮かべていた栄一にとって、“日の本”という概念があると知ったことは衝撃だったに違いない。
そして、ぼろをまとった秋帆が立派な武士の姿になり、馬に乗って去っていくシーンも鮮烈。視聴者からは「秋帆さまカッコいい!」「イケメン侍!」「まるで白馬の王子様…」の歓声が上がった。


■故郷編で育った幕藩体制への反発心

第2回、栄一が13歳になると、「かわいい」と話題を集めた子役・小林優仁から吉沢にキャストもバトンタッチ。そこから第12回までは、百姓から金も労働力もむしり取っていく代官と藩、ひいては幕藩体制への反発心が栄一の中で育っていく過程が描かれた。

同じ人間なのに百姓はしいたげられ、武士は威張り散らす身分制度の不公平に納得できない栄一。従兄・尾高惇忠(田辺誠一)に水戸学を学び、徳川幕府への怒りを募らせていった。

この時期の栄一に影響を与えたのは、先に江戸へ出て世直しを企てていた尾高長七郎(満島真之介)や、生涯の相棒となる渋沢喜作(高良健吾)ら。栄一たちの横浜外国人居留地焼き討ち計画を長七郎が涙ながらに止めるシーンは、本番撮影後にスタッフから拍手が上がるほどの熱気に満ちていたという(第12回)。視聴者からも「涙が止まらなかった!」「演技に圧倒された」の声が上がる、熱い友情の回となった。

■栄一、武士になる!一橋家家臣に

倒幕にやっきになっていた栄一の人生を大きく転換させたのが、一橋家家臣・平岡円四郎(堤真一)、そしてのちに徳川最後の将軍となる徳川慶喜(草なぎ剛)との出会いだ。

快活で小さなことにこだわらない平岡は、栄一の真っすぐな気質と国を憂える視野の広さに目をつけ、喜作と共に一橋家家臣に取り立て、栄一は“武士・渋沢篤太夫”となった(第14回)。

「おかしれぇ」が口ぐせの平岡は視聴者にも愛された。第16回で円四郎が暗殺されると、視聴者からもショックの声が続出。「来週から平岡様が出ないなんて信じられない」と退場を惜しむ声が上がり、その日は深夜までに「#青天を衝け」を含むツイートが13万を超え、世界トレンド1位に。国内トレンドでは「平岡さま」もトップ10に浮上するなど、大きな反響となった。

円四郎亡き後、慶喜と栄一あらため篤太夫のかかわりも増えていった。一橋家の財政改革について力説する篤太夫に慶喜が「おぬしは円四郎風に言えばまことにおかしろい。おぬしを見て、少しばかり気鬱がなおった」と語る場面(第19回)など、2人の距離が縮まっていく様はコミカルながら不思議とじんわり胸を打つ。政局に疲弊していた慶喜が唯一本音を見せるのが、篤太夫と会話する場面だからだろうか。この頃政権を担っていたのは第14代将軍・家茂(磯村勇斗)、慶喜はそのあとを継いで15代将軍となる。

また、篤太夫は幕末の偉人たちともかかわりを結んだ。新選組副長・土方歳三(町田啓太)とは同じ農民出身とわかって意気投合(第20回)。2人はそこで“日の本のために生きる”という思いを分かち合った。

麗しい2人の出会いに、視聴者からは「2人のやり取りにシビれた!」「土方さんの『生きる、か…』がカッコよすぎた」「吉沢亮に町田啓太…こんなイケメン大河見たことない!」の声も上がるなど、大きな盛り上がりを見せた。



■板垣李光人、志尊淳…パリ編を彩るイケメンたち

薩摩や長州が政権奪取に乗り出し政局が混迷する中、篤太夫は留学する徳川昭武(板垣李光人)の随行でフランス・パリへ。第22回からは“パリ編”が描かれている。

“プリンス”の称号がふさわしい美少年・昭武をはじめ、ともにパリに渡った杉浦愛蔵(志尊淳)や、明治の世になり武士からジャーナリストに転向する福地源一郎(犬飼貴丈)ら、見た目も華やかな顔ぶれがストーリーを引っ張っていく。

さらに栄一のライバルともいえる存在、薩摩藩士から「西の五代、東の渋沢」と称される実業家に転身する五代友厚(ディーン・フジオカ)の本格的な活躍もこれから。続々と登場するイケメンキャスト陣に、視聴者からも興奮の声が上がる。

そんな中、栄一は商人が時代を動かしている様をパリでつぶさに見て、深く影響を受ける。そして、武士が威張り散らしていた江戸時代から、商人が国づくりにリーダーシップを発揮する新時代へ、そのかじ取りに大きく貢献していく。

一方で、時代が江戸から明治へと変わっていく過程には、生みの苦しみも…。旧幕府軍と命運を共にする土方歳三や、篤太夫の見立て養子として動乱に巻き込まれていく平九郎(岡田健史)は、壮絶な人生を歩むことに。8月15日(日)放送の第24回「パリの御一新」では新政府軍を相手にした惇忠や平九郎の戦いが描かれ、目が離せない展開が続く。

8月7日(土)夜には、故郷編(第1〜12回)を描く「総集編(1)」、一橋家臣編(第13〜21回)を描く「総集編(2)」、そして第22回、23回の再放送が予定されている。時代が明治へと変わるその前夜、日の本と栄一にどんな運命が待ち受けているのか。これまでの名場面を振り返り、来たる“ご一新”に備えよう!