紺野彩夏が主演を務めるドラマ「サブスク彼女」(毎週日曜深夜0:55〜/ABCテレビ、DMM TV独占配信)の第4話が5月21日(日)に放送・配信となった。演じる3人目の“彼女”・スミレが登場し、さらにこじれていく恋愛模様に注目が集まっている。

■トモとコースケがそれぞれデートに

本作は、突飛な設定に現代の若者観を盛り込み、SNSを中心に話題を呼ぶ山本中学の同名漫画を実写ドラマ化。月額定額制のサブスクリプションと恋愛をモチーフに、今を生きる若者たちの恋に揺れる心情を瑞々しくもリアルに描いたサブスク×ラブストーリーとなっている。

本命として選ばれない虚しさと、恋愛感情を搾取され続けてきた苦い体験から脱しようとする女子大生のトモを紺野彩夏が演じるほか、高校時代からトモのことを一途に思う同級生のコースケを望月歩、好きな男性に尽くしすぎてしまうなーちゃんを寺本莉緒、そんななーちゃんをセフレにする役者志望のヨリを内藤秀一郎、トモの取り組みに興味を持つバリキャリのOL・スミレを逢沢りなが演じる。

トモの同級生コースケや、なーちゃんがセフレ関係にあるヨリがサブスク彼女の利用者になった前回。第3話では、トモとなーちゃんに続く3人目の“彼女”であるスミレが登場し、トモへの片思いを一途に貫こうとするコースケを誘惑する。一方、トモの方は初対面のヨリとデートに。果たして、こじれて行く二人の恋の行方は?

■バリキャリ女子・スミレが登場

3人目のサブスク彼女となったスミレは商社の営業職に就いている32歳。いわゆる“バリキャリ女子”で仕事ができて、それを認めてくれる同僚もいる。一見充実した人生を送っていそうだが、上司が平気で打ち上げにキャバクラを使ったり、女性であるがゆえに取引先相手から舐められたりと、男性が優位に立つ社会に内心うんざりしていた。

その愚痴をSNSに呟いていたところ、ダイレクトメッセージでトモからサブスク彼女のお誘いが飛んでくる。一回り近く年が離れた若い女の子の発案を「なんじゃ、そのごっこ遊びは」と鼻で笑いながらも、まだ狭い世界で必死にもがく姿が昔の自分を見ているみたいで、放っておけなかったのかもしれない。

「私はサブスクになることで搾取されない女になるんです」と、まっすぐ自分の目を見て語るトモの言葉で、スミレの過去の忌々しい記憶が蘇る。同意のないセックスをさせられた記憶が……。恋愛において受け身でいたら、そんな風にいともたやすく狩られることを知ったスミレ。だからこそ、サブスク彼女の理念に共感するところもあったのだろう。自分を守るために狩る側になった彼女は、その気のないコースケを誘惑し、無理やりキスをする。そうしたスミレの行動には、自分が受けてきた数々の理不尽に対する怒りが隠されているのだ。

■意外に共感できる?ヨリの割り切った考え

コースケがスミレの誘惑に戸惑っていた頃、トモはなーちゃんのセフレであるヨリに誘惑されていた。会って早々、トモをホテルに連れ込もうとするヨリ。しかし、あくまでもサブスク彼女の目的は恋愛であり、セックスではない。そこに至るまでの手順も必要だというトモの説明にヨリは納得する。

嫌がるスミレを無理やり襲った男性に比べれば、お互いの欲が一致することが大事と考えるヨリはまだ誠実なのかもしれない。だけど、なーちゃんのように明らかに自分に対する好意があって、相手が割り切れない性格であることを分かった上で関係を持つのはルール違反だ。そんな自分を棚に上げ、「別れるときに騒ぎまくっちゃう女の子。あれ、結構困るんだよね」と語るヨリを、トモは好きになれそうもなかった。

でも、それが逆にトモにとっては都合が良かった。好きにならずに済むという安心感。ヨリが言うように、男性と同じく女性にも性欲がある。だけど、それでうっかり相手を好きになってしまったら後に残るのは苦しみだけだ。最初から好きになれないと分かっている相手となら、純粋に欲だけを解消できる。

どんどんヨリの考えに染まっていくトモ。だけど、どこかで自分を誰かに止めてほしい気持ちがあるのだろう。トモはコースケにヨリとこれからセックスすることを報告する。コースケはスミレが“どメンヘラ”と語るトモの不可解な行動についていくことはできるのだろうか。

主要キャラが出揃い、よりこじれていく恋愛模様に、SNSでは「全員にそれぞれ共感できる」「トモはコースケもっと大事にしたほうがいい」「割り切った恋愛の相手としては最高だろうヨリくん」という意見が集まった。

■文/苫とり子