民放公式テレビ配信サービス・TVer初の完全オリジナル番組「最強の時間割〜若者に本気で伝えたい授業〜」が無料配信中だ。6月2日(金)に配信開始となったLesson24(最終回)では、ラランドのサーヤが「いま話を聞きたい人」として名前を挙げた女優のMEGUMIが登場。生徒として初参加の櫻坂46・守屋麗奈らに女優の美学について語った。

■何刀流もこなすMEGUMIの今
「最強の時間割 〜若者に本気で伝えたい授業〜」は、さまざまなジャンルのトップランナーが特別授業を実施し、ラランドのサーヤとニシダ、櫻坂46のメンバー、そして学生ゲストが参加。トップランナーたちの授業がアーカイブされることで、TVerに「最強の時間割」が完成するというコンセプトの番組だ。

本番組は昨年12月からスタート。スポーツ庁長官の室伏広治、登山家の野口健、ナレーターの窪田等、ドラマ「silent」(フジテレビ系)のプロデューサー・村瀬健、漫画家の鳥飼茜など、各分野の第一線で活躍する人たちが約半年に渡って授業を行ってきたが、6月2日(金)に放送開始となったLesson24でついに最終回を迎えた。最後に講師を務めるのは、女優でタレントのMEGUMIだ。今回はMCを務めてきたラランドのサーヤ自身が「いま話を聞きたい人」としてMGUMIの名前を挙げ、それが実現した形となる。

2022年に、MEGUMI企画・プロデュースドラマ「完全に詰んだイチ子はもうカリスマになるしかないの」(テレビ東京系)で共演を果たしたMEGUMIについて、サーヤは「シンプルにすこ(好き)」と表現。年上の人で今一番その背中を追いかけたいのがMEGUMIだという。

そんなサーヤ憧れのMEGUMIは19歳の頃にグラビアで芸能界デビュー。同時期よりバラエティ番組でもタレントとして活躍し始めた。プライベートでは26歳の時に結婚と妊娠を経験。芸能界復帰後は28歳で女優として本格始動し、ドラマや映画にも多数出演するように。35歳の時にはカフェの経営をスタート。40歳でプロデューサーとして映像作品の制作に携わるなど、現在はいくつもの顔を使い分けている。

まさに多忙を極めるMEGUMIだが、睡眠時間は毎日6時間〜7時間を確保。そこには、どんなに忙しくとも美容を怠らない理由があった。10年間で自身が試した1000以上の美容法から本当に良かったものを綴った著書「キレイはこれでつくれます」(ダイヤモンド社)が今年4月の発行日翌日に10万部を突破。InstagramやTwitterなどのSNSはもちろんのこと、書籍やドラマなど媒体の垣根を超え、美容について発信しているMEGUMIは日本人女性の自己肯定感の低さについて言及する。

とある番組に出演した際に、アメリカ、ヨーロッパ、アジアの数カ国のうち、日本人女性(10〜20代)の自己肯定感が最も低いというニュースをたまたま目にしたMEGUMI。そこから、女性の自己肯定感について真剣に考えるようになったという。そんな中、大手企業のアンケートで「自分の肌がキレイになった時」に日本の女性は最も自己肯定感が上がるという結果が発表された。その結果から、「自分の機嫌を自分で取る一番の方法がメイクなのでは」と感じたことが美容を発信するきっかけになったそうだ。
■汚れは翌日に持ち越さない!すぐ効果を実感した美容法

そんなMEGUMIだが、若い頃は自分の美や健康に無頓着だったという。グラビア時代は南国での撮影で燦々と太陽を浴び、そのままケアもせずメイクをしたまま寝ることも多かったと語るMEGUMI。そうした生活を続けた結果、20代後半でほうれい線や肝斑などの肌トラブルに見舞われ、ネットで「もう終わった」「劣化」などという心無い言葉を向けられた。

そのことで老化を実感し、美容に取り組み始めたMEGUMIはまず美容家の故・佐伯チズ氏の教えに従って毎朝晩にシートパックで肌を保湿。すると、たった3日間で変化を感じたという。他人から見れば変わらないかもしれないが、自分で変化を実感できたことが希望に繋がった。

「美容は続けないと意味がない」と語るMEGUMI。特に気をつけているのは汚れを翌日に持ち越さないこと。メイクを落とさないで寝た場合、7日間くすみ続けることがわかったため、何があってもそれだけは守り続けているという。

また、櫻坂46の守屋麗奈からお金をかけずに取り入れられる美容法について質問されたMEGUMIは“解毒”と回答。心と体を常にめぐらせる必要があるため、週1日でもサウナで新陳代謝を上げることが、老廃物を排出する機能をアップさせることが大事だと語る。食生活にもかなり気を使っており、玄米になる前の若玄米をメインにしたヘルシーな食事で胃腸をリセットさせているMEGUMI。彼女の場合、わずか10日間で体重2キロ減、ウエスト6cmマイナスの効果を得られたという。

■女優業本格始動から辛酸を舐め続けた10年
続いて女優業の話に。結婚・出産後に28歳で役者として本格始動したMEGUMI。もともと映画鑑賞が趣味で、グラビア時代から役者をやりたいという気持ちはあったものの、当時は今よりもジャンルが明確でグラビアアイドルが映画やドラマに出ることは滅多になかったそう。

そのため鼻から諦めていたが、出産を機に「自分は何をやりたいのか」について考えるようなり、夢が再燃。どんなに周りから冷ややかな視線を送られても、役者をやるというMEGUMIの覚悟は固かった。子供が生まれ、母親になったことでママタレントとしての需要が増えたものの、お金ではなく本当にやりたい仕事を強い意志で選び取ったという。

しかし、女優の道はそう容易いものではなく、当初はお遊び感覚としか思われず悔しい思いを幾度となく経験。世界的に有名な監督から仮のオファーを受けるも、直前で別の女優が選ばれ、その映画が世界中で大ヒットしたこともあった。その時は「もしこれに出れたら人生変わったのにな」と砂を噛むような思いにさせられたという。

そんなMEGUMIの転機が訪れたのは、36歳の時だ。2018年に公開された白石和彌監督作「孤狼の血」に出演。出演シーンはわずか1分だったが、設定の街にまでわざわざ足を運び、しっかり役作りをした上で撮影に臨んだ。その結果、白石監督の目に留まり、一年後に映画「ひとよ」でも出演オファーが。鈴木亮平の妻役でインパクトを残したMEGUMIは、映画「台風家族」での演技も高く評価され、2020年のブルーリボン賞で助演女優賞を受賞。その知らせを電話で受けた際には、自宅で号泣したという。以降、多数の作品で声がかかるようになったMEGUMI。10年もの粘りが実を結んだ。

同じくグラビアアイドルから女優に転身した小池栄子について、MEGUMIは「本当に特別な人」と語る。デビュー当初から小池の撮影に見学として立ち会うなど、長年の先輩と後輩の関係にある二人。いつか映像作品で共演できる日を楽しみにしているそうだ。

■最後の講師・MEGUMIが語るかっこいい大人とは
女優業が軌道に乗ってきたタイミングで、経営者としても仕事を始めたMEGUMI。きっかけは人生の師匠と謳う料亭の女将から、芸能界という狭い世界ではなく、もっと世の中と繋がるために商売を始めるべきというアドバイスを受けたことだった。

そして、2016年にMEGUMIは金沢にパンケーキカフェをオープン。資金調達から地元住民との関係づくり、スタッフの面接やメニュー開発にも携わり、自分の世界を広げた。女優業と経営の意外な相乗効果も実感。例えば、「給料を上げてほしい」と直談判してくるスタッフの表情や佇まいなどを芝居に行かせているというのだ。

さらに、40歳の頃からはプロデューサーとしてドラマや映画の制作にも携わるように。「新聞記者」「ヤクザと家族」「最後まで行く」などの藤井道人監督らが設立した映像集団「BABEL LABEL」にも所属が決定。女性を主演にした、女性が荒波を乗り越え成長していき、自分を奮い立たせて頑張る物語を中心に様々な企画を遂行中だという。そこには様々な経験を経て生まれた「女性を応援したい」という願いがある。目標は、韓国のように日本映画をもっと世界に広めること。

そんなMEGUMIが思うかっこいい大人とは、「前のめりに生きている人」。いくつになっても、「これがやりたい」「一緒にやりませんか」と決意を表明できるように年を重ねて生きたいという。最後にMEGUMIは「どうせいずれは死ぬのだから、どうせならやりたいことやって胸を焦がして生きたい」と語った。

こうして、「最強の時間割」全24回の授業が終了。お馴染み「かっこいい大人とは」という質問に対するそれぞれの回答に共通点を見出したサーヤは、「全授業のかっこいい大人を足して、回数分で割った平均値の大人になろうと思います」と番組を締め括った。これまで配信された過去のエピソードはTverにて配信中。トップランナーたちが若者に伝えたい、「知っておいてよかった」と思える“考え方のヒント”をぜひ手にれてほしい。