深川麻衣が主演し、前田敦子と石井杏奈が共演するドラマ「彼女たちの犯罪」(毎週木曜夜11:59-0:54、日本テレビ系、Huluでも配信)の第7話が8月31日に放送された。偽装自殺計画に何が隠されているのか、視聴者の考察が加速するなか、ラストでは驚きの展開が待っていた。(以下、ネタバレを含みます)

■理子に個人的な目的があった?

同ドラマの原作は、横関大による同名小説。

主人公の容姿端麗で仕事も充実しているが恋愛だけがうまくいかない日村繭美(深川)と、ハイスぺ医師と結婚するが自由がない神野由香里(前田)、使命感ゆえに思い悩む新人刑事の熊沢理子(石井)という3人の女性によるサスペンスとなる。

“普通の幸せ”を望み、葛藤を抱えながらも、それぞれの日常を暮らしていた彼女たちが、ある日を境に人生が思いもよらない方向へと進んで行く様子をスリリングに描く。

第8話は、DNA型鑑定の結果、伊東で発見された遺体が由香里ではないことが判明。由香里の夫・智明(毎熊克哉)は驚きを隠せなかったが、繭美と由香里にも動揺が広がる。それは偽装自殺計画に理子の個人的な目的があったのではということからだった。


■大学時代の理子と智明の出来事が明らかに

事実、警察署に来た智明に理子が自分のことを明かし、「楽しんでいただけましたか」とささやく場面があった。計画には智明への復讐もあったのか…その理由らしきことが明らかになった。

大学時代、先輩の繭美を慕っていた理子。繭美は理子が智明のことを好きだと思い、おぜん立てをしたが、その直後に理子は大学をやめていた。

現在の繭美と理子がつながっていることに気付いた智明は、繭美がおぜん立てをした日に理子と1度だけ関係を結んだことを繭美に打ち明けた。だが、それは「向こうが迫ってきた」「だいたいお前が教えてくれたんだろ、あの子が俺に気があるって」と言い訳をした。

智明が「クズ」だということは分かっていたと言う繭美。だが、医者の妻という座を手に入れる、それが幸せだと思い計画に参加し、もう引き返すことはできないところにきていた。繭美は思わず「なんでこんな男のために…」とつぶやくのだった。


■ラストで現れた人物に視聴者驚がく

一方、由香里はどこかに逃げるため、街を歩いていると、計画で自分の身代わりになった翠(さとうほなみ)の元夫に見つかりそうになるが、理子に助けられていた。繭美を滞在先のホテルに呼び出した由香里は、自由という幸せを求めていたがかないそうになく、「そもそもすでに自分を捨てた人間が自由を求める資格なんてなかったんです」と涙を流した。そして、「私たちが欲しかったものって何でしょうか?」と繭美に問い掛けた。

繭美は「何もなかったとしても…欲しかったものが最初からそこになかったとしても、もうこのまま、うその自分を貫くしかない。やるしかないでしょ。私たち…人殺しなんだから」と言い、腹をくくったような表情を見せた。

そんななか迎えたラスト。仕事中に体調不良になった理子を先輩刑事の上原(野間口徹)が自宅に送り届けると、理子と暮らす小学生の大輔(高木波瑠)が「お母さんを送ってくれてありがとう」と礼を言った。

これに少なからず「ん?」と思った視聴者もいたはずだ。第1話で大輔が「お姉ちゃん」と言う場面があったからだ。だが、大輔と2人暮らしであることを知る上原がすんなりと会話を続けた様子から、理子が母親であることは知っているようだ。

理子と智明の関係や、大輔が理子の息子ではないかということは一部の考察で指摘されていたことでもあったが、その直後、さらに驚きの展開に。大輔が玄関の鍵を閉めたあとに、「お姉ちゃん、刑事さん、もう行ったよ」と声を掛けて姿を現した人物が、なんと翠だった。

これには視聴者が騒然。「ビックリしすぎて一瞬思考停止したわ」「また予想を裏切られた」「予想の斜め上をいってた」「だれも予想してない展開きた」といった声がSNSに上がった。

予想できない面白さを見せる本作。理子が隠していたことが明らかになり、さらに考察が盛り上がっている。

◆文=ザテレビジョンドラマ部