ムロツヨシが主演を務め、平手友梨奈が共演するドラマ「うちの弁護士は手がかかる」(毎週金曜夜9:00-9:58、フジテレビ系)の第6話が11月17日に放送。第6話では、声優であり、俳優としても活躍している津田健次郎がゲスト出演。同級生だった蔵前(ムロ)と麻生(津田)が同じ悩みを抱えている様子が描かれた。(以下、ネタバレを含みます)

■元敏腕マネジャーが新人弁護士に振り回される

同ドラマは、フジテレビにて約54年ぶりに復活した金曜夜9時の連続ドラマ枠にて放送される新ドラマ。芸能事務所の元敏腕マネジャー・蔵前が超エリートなのに猪突(ちょとつ)猛進な性格で空回りしてしまう新人弁護士・杏(平手)に振り回されながらパラリーガルとして奮闘する。

フジテレビのGP帯ドラマで初主演を務めるムロが、自身のキャリアで初となる芸能事務所のマネジャーと法律事務所のパラリーガル役を、フジテレビドラマ初出演の平手が初挑戦となる弁護士役を演じる。

■「うちの弁護士は手がかかる」第6話を振り返る

盲腸で入院していた蔵前勉が無事退院し、「香澄法律事務所」に帰ってきた。「蔵前の代わりに寝不足になった」などと当たられつつも温かく出迎えられる蔵前。すると天野杏は、「あなたがいなくても全然平気でした」と言いだす。その発言を受け、所長の香澄今日子(戸田恵子)までもが、杏は自分のパラリーガルとしてサクサクやってくれたと続く。

寂しさを感じつつ帰路についた蔵前は、その途中で偶然、同級生だった麻生一郎に出会う。麻生は東大卒のエリートで、現在は有名予備校「レルネンアカデミー」の講師をしながら、教育系動画配信者としても人気を博していた。麻生に誘われて彼の家を訪問した蔵前は、妻の悦子(遊井亮子)や高校2年の長女・光希(新井美羽)から歓迎される。光希は、父と同じように東大を目指しているという。

そんなある日、香澄法律事務所に麻生がやってきて、遺言状を作成してほしいと依頼する。さらに麻生は、遺言状とは別に相談があると言ってタブレットを見せ、1〜2カ月前から彼の動画に誹謗(ひぼう)中傷の書き込みが増えていることを打ち明ける。

アンチコメントはすべて同じアカウントからだった。依頼を引き受けた杏は、プロバイダーを相手に、発信者情報開示命令申立および消去禁止命令申立を行う。

■同級生とのうれしい再会

無事に退院し、「香澄法律事務所」に帰ってきた蔵前。元気よく登場しつつも、どこか緊張した表情を浮かべる蔵前は、今日子らからリアクションが返ってこず、さらに不安そうな顔になる。梨乃(吉瀬美智子)に急に突き放されたあの日を思い出していたかと思うと、蔵前の浮かべていた表情にも納得できる。

その直後、今日子らからサプライズと言わんばかりに、大きなリアクションで迎え入れられた蔵前。うれしそうに笑う蔵前の姿から、自分の居場所がちゃんとあったことに、心の底から安心したことが分かった。

仕事をしようとするが、今日子から休みを与えられ、一人でとぼとぼ歩くことになった蔵前。そんな蔵前の前に、同級生だった麻生が現れる。「べんちゃん」「いっちゃん」と呼び合う2人は本当にうれしそうだった。

■蔵前と麻生の共通点は「嫌われたくない」

幸せそうな麻生と自分を比べてしまい、どこかむなしさを感じていた蔵前。丸屋(酒向芳)らにその感情を伝えると、「ミドルエイジクライシス」だと告げられ、その後も不安は続くと宣言される。蔵前が「お先真っ暗だ」と発した言葉に、共感した人も多いだろう。

気持ちを立て直した蔵前の前に、再び現れたのは麻生だった。幸せいっぱいの麻生から、遺言書の作成と誹謗(ひぼう)中傷の犯人を特定してほしいと依頼される。麻生のためにも、杏の役に立てるようにと蔵前は、必死に駆け回る。その様子はどこか空回りしていた。

その後、蔵前は麻生も自分と同じ、「嫌われたくない」という不安を抱えていることに気が付く。蔵前は杏に、麻生は家族に嫌われたくなかった。だからこそ、2人は嫌われたくない存在に対し、よく見せたかったし、尽くしたかったのだと思う。

■蔵前の言葉が麻生の家族を救う

蔵前は嫌われたくないという思いに縛られていた。梨乃のことがトラウマになっていたのだろう。杏から言いたいことがあるのかと聞かれ、杏に嫌われたくないと告白する蔵前。意味の分からないという表情を浮かべる杏に、蔵前はオレンジの味に飽きたりはしないかと問う。

すると、杏は「飽きません。ずっと好きですし、これからも好きです」とはっきり告げる。杏が一度好きになったものや懐に入れた人に飽きる人ではないと気が付いた蔵前は、嫌われることがないと安心した様子。

不安がなくなった蔵前は、同じ悩みを抱えている麻生を救うべく、言いたいことはちゃんと直接話すべきだと発言。蔵前の言葉をきっかけに麻生一家は、絆を深め、麻生からも嫌われたくないという悩みはなくなっていた。

X(旧Twitter)では、蔵前と麻生の共通点に「嫌われたくない気持ち分かる」「私もついついやってしまう」「本音で話すのは大事」と共感する声が多く上がった。

◆文=ザテレビジョンドラマ部