現在放送中のよるおびドラマ「Maybe 恋が聴こえる」(毎週月、木曜夜0:26-0:41、毎週火、水曜夜0:40-0:55、TBS系※一部地域を除く)。同ドラマは、秋元康が企画・原案を手がける、完全オリジナルの声優学校ラブコメディー。今回は、蕾未(大和奈央)や、陸(橋本涼)ら東京ACT声優学院の生徒たちが勢ぞろいした第6週(11月20日〜23日放送)の撮影現場に潜入し、その様子を独占リポート。また、撮影の合間には大和と橋本に取材を行い、撮影の裏話を聞いた。

■声優を目指す若者たちの奮闘を描く “声キュン”ラブコメディー

今作の舞台となる声優学校は、毎年1万人ほどの若者が“声優”という夢を目指して入学するが、プロになれるのはわずか3%、さらに職業として長く続けられる人はたったの0.01%にすぎないと言われる狭き門。

本作のヒロインは、そんな理想と現実の壁にブチ当たり“声優”という夢を諦めかけるも、心沸き立つ“推し声”と出会ったことをきっかけに、再び「夢を追いかける」勇気と希望をつかんでいく。

同作でヒロイン・桃井蕾未を大和が演じる他、声優志望のイケボ男子・音瀬陸役で橋本、朝倉奏汰役で醍醐虎汰朗、声優学校のカリスマ講師・深町裕人役で木村昴が出演している。

■大和奈央&橋本涼が“複雑な感情”を巧みに表現

この日は、両思いになった蕾未と陸が互いを意識しすぎるあまり気まずくなり、そのことを蕾未が里歌(坂本彩)と音羽(菊地姫奈)に相談する場面を撮影。

陸が突然、里歌にペアになろうと告げるシーンでは、陸の焦る気持ちを橋本が見事に演じきり、一発でOKの声が。対して、陸が里歌とペアになることで複雑な感情を抱く蕾未を、大和は目線で表現。センシティブな演技を見せてた。

生徒役が勢ぞろいしているため、カットがかかると一気にプライベートトークを繰り広げる和気あいあいとした現場に。紫音を演じる森愁斗と橋本は、ダンスシーンでの振り付けを一緒に踊るなど、作中とはまた違った関係性が垣間見られた。また大和はオーディションでも一緒だった坂本と女子トーク。演技についても話しながら、リラックスした雰囲気が印象的だった。

カメラチェンジ中はみんなで同じ部屋で待機するなど、どこか学校のよう。笑顔あふれる、温かい雰囲気の中で撮影が行われていた。


■大和奈央の姿に感心「お芝居デビュー当時を思い出しちゃった」

忙しい撮影の合間に、大和と橋本を直撃。桃井蕾未役の大和と、音瀬陸役の橋本に、互いの印象や撮影の裏話などを聞いた。

橋本涼(以下、橋本):初めて大和ちゃんと会ったときのことは今でも覚えている。すごく暑い日で、汗をかきながら急いでエレベーターに乗ったらいて。めちゃくちゃ気まずかった!

大和奈央(以下、大和):私はすごく大人で優しい方だなと思いました。私は人見知りなのですが、すぐに話し掛けてくださってうれしかったです。

大和は、TBSスター育成プロジェクト「私が女優になる日_」で3代目グランプリに輝き、本作で女優デビュー。

橋本:初めてのお芝居なのにすごいよね。ベテランの方とお芝居している姿を(醍醐)虎汰朗と見ていて感心している。自分たちのお芝居デビュー当時を思い出しちゃった。

大和:どんな感じだったのですか?

橋本:虎汰朗は初めてのお芝居を映像で見たときに体が揺れていたらしいし、僕は相手の方と目が合わせられなかったの。そう考えると、ナチュラルにお芝居をしている大和ちゃんはすごいなって。

大和:私は目が動きます。映像で見たときに、黒目がこんなに動くんだと驚きました。なので最近は、相手の片目だけを見るようにしています。こうすると動かないので!

橋本:それは気付いている(笑)。最近は陸と蕾未ちゃんが顔を見合って演技することが多いから、すごく片目と目が合っているなとは思っていたよ。

大和:いつ頃から目が合わせられるようになったのですか?

橋本:自然とできるようになったかな。あまり気にしないようにしたのが良かったのかも。

大和:ちなみに橋本さんはお芝居に対する向き合い方が素晴らしいですよね。監督と話し合いながら一緒に作品を作っていて…。私もいつかそうなりたいです!


■2人の“関係性”に注目「私もラストが気になっています」

声優学校が舞台なだけに、アフレコシーンもある本作。また講師役の木村や森川智之、黒沢ともよといった声優として第一線で活躍している俳優が脇を固めている。

大和:アフレコは初挑戦で最初はすごく苦戦したのですが、練習していくと楽しくて。お芝居というより、実際に自分が参加した感覚になりました。

橋本:みんなかなり練習したと思うんだけど、声優の勉強ができて良かったなと思いました。いつかチャンスがあれば、声優としての仕事に生かしていきたいです。

大和:声でお芝居するのは本当にすごいんだって気付きました。

橋本:あと木村昴さんをはじめ、アニメの声として認識している方と一緒にお芝居をするのって面白いと思いました。俳優さんとはまたちょっと違う感じがして。撮影の合間もすごく楽しんでいます。

第6週では声優として頑張るためそれぞれの道を歩むことにした蕾未と陸。今後の見どころは…。

橋本:専門学校から描いて、2人はどう成長していくのか。声優としての人生も描かれていくので楽しめると思います。

大和:2人の関係がどうなっていくのか、私もラストが気になっています。ぜひ一緒に楽しんでください!

取材・文=玉置晴子

※『月刊ザテレビジョン』2024年1月号