コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、陽介さんがX(旧Twitter)上に投稿した漫画「不老不死になってしまった先生と生徒達の漫画」だ。5月20日時点で3.3万以上のいいねがつく反響が集まり、話題となっている。今回は作者の陽介さんに制作の背景を伺った。

■人魚を食べると永遠の命が手に入る…!?

ある日、3年1組で飼っていた人魚のギョピちゃんが神聖考査局による研究のため引き取られることになった。それまできちんとお世話をするようにと担任の先生から話があると、ある男子が「先生〜!人魚食べたら不死身になるって本当ですか?」と質問をする。
それに対し「確かに人魚の肉を食べると永遠の命が手に入るーーなんて伝承は昔からありますけど…」と答える先生。その話を聞いて朋子は思うことがあった。

後日、水槽の中にギョピちゃんの姿がなくなった。その週の生き物当番である朋子は先生に呼ばれて2人で話をする。「朋子さん、先生なんで怒ってるか分かりますか?」と先生が尋ねると、泣きながら「永遠を欲しがっちゃったからです……」と答える朋子。

果たして、朋子はギョピちゃんをどこにやったのか……?驚きの結末に注目だ。


実際に漫画を読んだ人達からは「これに出会えて、本当に良かった」「鳥肌すごい」「深すぎる」「ハイセンス漫画」「珍しくゾワッとした」「最高に好き」といった声があがっている。

今回は、作者・陽介さんに『不老不死になってしまった先生と生徒達の漫画』の制作について話を伺った。

■作者・陽介さんの創作背景とこだわり
――「不老不死になってしまった先生と生徒達の漫画」を創作したきっかけや理由があればお教えください。

以前投稿したネタツイを漫画にしてみようと思い描き始めました。

当初はネタツイで表現したワンシーンを描いただけのとても短い漫画になる予定でした。なので作業工程としては全19ページの内4〜7ページ目が最初に描き上がり、その後思い付きで他のページを描き足していった形です。

――「不老不死になってしまった先生と生徒達の漫画」を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。

上手く言えないのですが、読んでくださった方に何かこう「途方もなさ」みたいな感覚を感じてもらえるような演出はかなり意識して描きました。

あと初めて挑戦した点描による宇宙や夜空の描写は、手間は掛かりましたが個人的に一番気に入っています。

――普段、漫画のストーリーやキャラクター設定はどこから着想を得られることが多いですか?

あまり頻繁に漫画を描いているわけではないのですが、ここ数年内に描いた漫画は全て自分のネタツイから着想を得て漫画化しています。

以前アップした「声にならない声を油で揚げる人の話」という漫画も同様です。


――漫画を描く際に意識していることや大切にしているポイントなどがあればお教えください。

僕は漫画を描き上げることに精一杯であまり細かい事を意識してる余裕は無いんですが、1ページに文字が多すぎないか、絵がゴチャついてないかなど、とにかく視覚的な読みやすさは意識しています。

大切にしているポイントとは少し違いますが、今回の漫画でいえば『バビロニア条約』『サンジェルマン反応』といった造語を読者になんの説明も無く使うのが好きでついやってしまいがちです。

これからもどんどんやっていきたいと思います。

――陽介さんの今後の展望や目標をお教えください。

大きな不幸に見舞われることなく、心穏やかに健康で、あまり人に迷惑をかけることなく老いて、家族に見守られながら、変な死に方をしたいです。

――最後に陽介さんの作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。

これからも細々とですが、たぶん漫画はずっと描き続けますので出来上がったらまた読んでください。