佐藤瑠雅と坂井翔のW主演ドラマ「彼のいる生活」(毎週木曜深夜1:05-1:35、TOKYO MX/ABEMAにてリアルタイム放送/TVer見逃し配信あり、Hulu・Leminoほかで順次配信)の第7話が5月23日に放送され、体調を崩した一仁(佐藤)が夏川(坂井)に手を当ててもらい、「手だけでいいの?」と言われて抱きつくようすが描かれた。2人ともドキドキしているのがひしひしと伝わってきて、見ているほうもドキドキと心拍数が上がった。(以下、作品のネタバレを含みます)

■「彼のいる生活」とは

同作は、青春BLの名手・宮田トヲルによる同名人気コミックを原作にしたじれったくも胸キュン満載な幼なじみラブコメディー。大学デビューを夢見る平凡男子が疎遠になっていた幼なじみとルームシェアするうちに、幼なじみの好きな人が自分だと知って少しずつ気持ちが変化していくようすを描く“じれキュン”ドラマだ。

幼なじみを一途に想い続ける爽やかなモテ男子・田中一仁役を佐藤、世話好きな性格の純朴男子・夏川涼太を坂井が演じる他、2人の大学の同級生で一仁の元カノ・吉田絵里に森日菜美、吉田と同様に一仁の高校時代からの友人で夏川のよき相談相手となる春名圭太に沢村玲(ONE N' ONLY)が配役されている。

監督は「体感予報」(2023年、MBSほか)の加藤綾佳、脚本は「オールドファッションカップケーキ」でも加藤監督と組んだ宮本武史が再びタッグを組む。また、主題歌は浦島坂田船が担当する。


■一仁と夏川はお互いを思ってすれ違い始める

共働きで不在がちな両親のもと、妹たちの世話や家事に奔走していた夏川涼太は、大学進学を機に念願の一人暮らしができるかと思いきや、疎遠だった幼なじみの田中一仁と暮らすことに。ルックス良し性格良しな一仁に、なぜか彼女がいないことが判明。夏川はその原因探しに付き合うが、ダメ出しする所が見つからないうえ、一仁の優しい言動にときめいてしまう。おまけに夏川に優しくする一仁から「彼女にはこんなことしない」という発言まで飛び出し、お互いに意識しまくりな同居生活が始まる。

しばらく一緒に過ごし、一仁への気持ちを自覚して告白する決心をした夏川だったが、モテる一仁を見て、自分は一仁の将来を奪ってしまうのではないかと考え気持ちが揺らぎ始める。一方、一仁も、夏川の気持ちには気づかず、以前の自分の告白が夏川を苦しませていると思い悩む。お互い気持ちがすれ違ったまま、一仁は母の旅館の手伝いで1週間家を空けることに。ひとりで家で過ごし、一仁からのメッセージひとつで喜ぶ自分の気持ちを痛感した夏川は一仁に会いに旅館を訪ねる。


■距離が縮まったように見えたが、思いがすれ違ってしまう2人

今回、特に胸ときめかされたのは冒頭の部分。体調を崩して倒れた一仁に手をあててやった夏川が、「手だけでいいの?」と尋ねるシーン。尋ねられた一仁は起き上がって夏川の腰に手を回して抱きつき、「夏川、あったかい」と安心したようにつぶやく。体格の良い一仁のほうが弱っている姿は思わず守ってあげたくなるし、夏川の言葉にはドキッとさせられて、自覚のない天然魔性ぶりには悶絶。お互いドキドキしているのが伝わってきて、見ているほうも、もらいドキドキしてしまった。

また、後半のすれ違っている2人も萌え度が高かった。自分は相手の人生の邪魔をしている存在なんじゃないかと苦しむ姿はとても切ないが、その苦しみは相手に思いを募らせているからこそ。その事実に胸ときめく。さらに、一仁が母の旅館の手伝いに行き、物理的にも距離ができてしまった2人も胸キュンもの。すれ違いで会えない2人にヤキモキする気持ちが湧いてくるものの、母親の余計な言葉に夏川を傷つけてしまったのではないかと血相を変えて後を追う一仁にも、手作りクッキーを用意していた健気な夏川にもキュンキュン。辛い思いをしている彼らには申し訳ないが、両片思いのシチュエーションについつい萌えてしまった。

◆構成・文=牧島史佳