ふくだももこ監督「だって生きてるだけでいいんやもん」松本穂香主演作への思い語る

ふくだももこ監督「だって生きてるだけでいいんやもん」松本穂香主演作への思い語る

9月20日(金)に公開される、松本穂香主演映画「おいしい家族」のメガホンを取ったふくだももこ監督が、WEB番組「活弁シネマ倶楽部」に登場し、商業デビュー作について余すところなく語った。

同番組中、ふくだ監督はざっくばらんな口調で、過去作や本作のキャスティングなどに触れたのち、現場での演技演出について「(キャストの人たちを)信頼していて、この人がこのせりふを言えば、その(役の)人の言葉になるだろう。役として、人物として立ち上がるだろうっていう確信があった」と話し、出演者陣への信頼を明らかにした。

撮影現場については「現場のことを思い出すと楽しかったことしか思い出せない」と振り返り、「役者さんがその役になってくれさえすれば、台本に書いていないせりふを言おうが動きをしようが何でも良くって。アドリブもすごくいっぱい入っている」と語る。

その上で「この現場は、(演技演出を)しなくてもいい環境にみんながいさせてくれた」と感謝を述べた。

第40回すばる文学賞で佳作を受賞するなど、文学家としての顔も持つふくだ監督。

今回の映画を撮る上で「いい映画だったなって思ってもらえる映画にしたいと思っていたから、ユートピアを描くって決めていた。私だけが感じるんじゃなくて、見る人に感じてほしい。どの世代の人にもどの性別の人にも自分事として捉えられるように」と、穏やかな心境で撮影に入ったことを明かしている。

また、この日MCを務めた映画ライターの折田侑駿氏から、以前、本作の試写会のあいさつでの「今、隣にいる人に優しくしてあげられたら世界が変わる」という言葉が印象的だったと振られると、「自分を大切にして人に優しくすることができれば世界はきっと良くなる。ちょっとでも、しんどいなって思っている人がいたとしたら、当たり前に手を差し伸べられる人間でありたいって自分は思う」と力を込める。

加えて「どうしようもなく自分が優しくされて生きてきたんだなという感覚がある。今まで、一瞬でも私に関わってくれた人たちが、とんでもなく優しくしてくれたから、こんなにも自己肯定力が高い。生きてるだけで、それだけで素晴らしいことだって思える」と養子として現在の両親に迎えられた過去も回顧して、本作の核心を口にした。

本作の予告編でも使われている「生きてればそれでいい」という言葉だが、「全子どもが全親に言われたい言葉No.1だと思ってて。けど、言うの難しい。けど、それだけ言ってもらえたら何にだってなれるし、どんなしんどいことだって『だって生きてるだけでいいんやもん』って思える」と、作品の根底にある監督の考えを語った。

■ 「おいしい家族」あらすじ

銀座で働く橙花(松本穂香)は、夫と別居中。仕事もうまくいかず都会での生活に疲れ気味。

ちょうど母の三回忌を迎え、船に揺られて故郷の離島へ帰ってきた。

すると、実家では父(板尾創路)が、亡き母の服を着て、おいしいご飯を作って待っていた。

あぜんとする橙花に追い打ちをかけるように、見知らぬ居候が登場。

それはお調子者の中年男・和生(浜野謙太)と生意気な女子高校生・ダリア(モトーラ世理奈)だ。

「父さん、みんなで家族になろうと思う」

突然の父の報告に動揺する橙花とは裏腹に、一切気にも留めない様子の弟・翠(笠松将)が加わり、みんなで食卓を囲む羽目に…。

みんな違ってそれでいい。伸び伸びと過ごす島の人々と、橙花の暮らしが始まった。(ザテレビジョン)


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