今季リーグ・アンを席巻した爆速ドリブラー

パリ・サンジェルマンでプレイするフランス代表FWキリアン・ムバッペ最大の特長といえば、やはりそのスピードだろう。一瞬の加速でアッという間にDFを置いてけぼりにしてしまうスプリントは、もはや“ロケット”と表現してしまってもいいかもしれない。技術面でも光るものを備えている22歳だが、最大の売りはこの能力で間違いない。

しかし、今季のリーグ・アンにはそんなムバッペも絶賛するほどの若きスピードスターがいた。その名はジェレミー・ドク。スタッド・レンヌに所属する19歳の選手だ。

2020-21シーズン開幕後の昨年10月に、ベルギー1部のアンデルレヒトからレンヌにやって来たドク。かねてよりスピードに優れたヤングスターと期待されていたものの、そのインパクトは周囲の予想以上だったに違いない。シーズン開幕後の加入にもかかわらず、この19歳は爆発的なスピードを活かした突破でリーグ・アンのDFたちを蹂躙。30試合の出場でドリブル突破数はリーグダントツの「110」を数え、成功率でも65.09%とハイレベルな数字をマークした。地上戦勝利数(223回)でもリーグ2位の数字を記録するなど、その圧倒的なスピードは欧州5大リーグでも十分に通用するということを証明してみせた(スタッツはデータサイト『SofaScore』より)。

「最近、ピッチの外から見ていて感銘を受けた選手はレンヌのドクだね。彼のスピードとクオリティは本当に素晴らしいよ。僕はスタンドからレンヌ戦を観戦していたんだけど、彼のスピードには感銘を受けたね。とにかく加速力が異常だ。プロになってからの5年間で、僕は直立の状態からあそこまで早くトップスピードに到達する選手を見たことがない。信じられないほど速いという点では、(ピエール・エメリク・)オバメヤンみたいだ。それから、怪我をする前のネイマール。彼らはトップスピードでもあらゆる方向にターンすることができる。ドクにはそれに近いものを感じたね」(仏『France Football』より)

ただ速いだけではない。爆発的なスピードの持ち主でありながら小回りも利くドクに、ムバッペも相当な衝撃を受けた様子だ。現在は今夏のリヴァプール行きも噂されているドク。ムバッペもビックリ仰天のスピードを持った男のさらなる飛躍には期待したい。