スパレッティはもっと早くスクデットを獲っていてもおかしくなかった

4日のウディネーゼ戦を1-1のドローで終え、5試合を残して今季のセリエA制覇を決めたナポリ。

チームを作り上げたルチアーノ・スパレッティは、64歳にしてセリエA初優勝となった。

1995年のエンポリよりスタートし、28年。以前より魅惑のパスサッカーを構築できる指揮官として評価は高く、2005年より指揮したローマではフランチェスコ・トッティの0トップを軸に印象的な戦いを見せていた。

あのローマも優勝を狙うだけの力はあったはずだが、スパレッティ・ローマの前に立ちはだかったのがロベルト・マンチーニ率いるインテルだった。

当時のインテルは2005-06シーズンからセリエA3連覇を果たしており、ローマはその3シーズン全て2位でフィニッシュしている。

その3年間、インテルではFWアドリアーノ、フリオ・クルス、ズラタン・イブラヒモビッチ、エルナン・クレスポらが前線で躍動し、中盤ではエステバン・カンビアッソやデヤン・スタンコビッチ、ルイス・フィーゴ、守備ではハビエル・サネッティ、イヴァン・コルドバ、ワルテル・サムエル、マイコン、GKジュリオ・セーザルら名手が活躍。

2006-07シーズンには驚異の勝ち点97を稼ぎ出しており、これには2位につけたスパレッティ・ローマも20ポイント以上の差をつけられた。

スパレッティのローマでの仕事ぶりは見事で、インテルの支配さえなければ一度はスクデットを獲れていただろう。スパレッティとローマにとっては少々不運だったが、スパレッティはついにナポリの指揮官としてセリエAの頂点に立った。ナポリでも魅惑のパスサッカーは一貫しており、見ていて面白いチームだ。初スクデットまで時間はかかったが、スパレッティもまたイタリアの名将の一人と言えそうだ。