今季は中盤にペースを落とした

現在のマンチェスター・シティではFWアーリング・ハーランドとMFケビン・デ・ブライネのホットラインが対戦相手の脅威となっているが、デ・ブライネにはやや調子を落とした時期があった。

得点に関与するペースが落ちたのは、昨年11月から今年2月にかけてだ。この時期にはワールドカップ・カタール大会もあり、デ・ブライネはベルギー代表の主力として参戦。しかしベテラン化が目立ったベルギーは明らかに力を落としており、結果はグループステージ敗退と悔しいものだった。

デ・ブライネもワールドカップの結果にはかなりフラストレーションを溜めていたようで、そこからの回復には時間が必要だったはずだ。

プレミアリーグの方では10月29日のレスター・シティ戦で決めたゴールを最後に得点が止まり、次に得点を奪ったのは年が明けた2月15日のアーセナル戦だ。

それでも、デ・ブライネは終盤戦にきっちりとピークを合わせてきた。チャンピオンズリーグもグループステージの段階では0ゴールだったが、決勝トーナメントでは準決勝のレアル・マドリード戦で強烈ミドルを叩き込むなどチームを牽引。アシスト数も順調に伸びてきた。

英『Daily Mail』によると、解説を務めるジェイミー・レドナップ氏も「デ・ブライネはシーズン途中にやや苦労したが、それが彼から何かを引き出すことになった。ここ15試合の彼は素晴らしい。天才だよ。最も難しいのはゴールを決めることだが、次に難しいのはスルーパスを出すことだ」と最近のデ・ブライネを絶賛している。

プレミアリーグのアシスト数は単独トップの16アシストまで増え、CLでの存在感も抜群だ。終盤にデ・ブライネがペースを上げてきたこともシティにとっては大きなプラスで、ワールドカップの屈辱を乗り越えたデ・ブライネはクラブでの3冠に向けて歩みを進めている。